セッション情報 | ブレックファーストセミナー(消化器病学会)改訂された急性胆管炎・胆嚢炎の国際ガイドライン:TG 13 |
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タイトル | ブレ12-1:改訂された急性胆管炎・胆嚢炎の国際ガイドライン:TG 13 |
演者 | 高田 忠敬(帝京大・名誉教授) |
共同演者 | |
抄録 | 2005年に国内版(第1版)「科学的根拠に基づく急性胆管炎・胆嚢炎の診療ガイドライン」は,世界で初めて診断基準,重症度基準を提示したガイドラインであります. しかし,このガイドラインの作成において,Evidenceが少ないことや古いことが問題となった.これは,世界中での問題でもあった.そこで,国際的なコンセンサスをもって解決しようとの考えで,2006年4月1, 2日に東京で国内はもとより海外の医師(外科医,消化器内科医,内視鏡科医,感染症科医,疫学専門医,救命救急医など)とともにInternational Consensus Meetingを開催し,2007年にTokyo Guidelines(英文版,TG 07)をJ Hepatobiliary Pancreat Surgから出版した. TG 07は,New England Journal of Medicineをはじめアメリカの腹部感染症ガイドラインであるIDSAにも多く引用され,3年間に英文雑誌に209編も引用された.これで,国内版,国際版(TG 07)の発刊ができたが,両者にいささかの相違があることが判明し,2010年に,国内版の改訂委員会が発足した.しかし,その後,TG 07にも,臨床の現場との乖離があることが判明し,日本語版はもとよりTG 07の改訂も必要との結論を得た. そこで,TG 07の全面的な改訂を行うべく,日本人委員(コア委員会)17名,海外共同研究者 26名の共同作業が始まった.日本での改訂作業委員会45回開催,国際会議を3回開催し,さらに,多施設共同で胆道疾患(胆道炎,非胆道炎)を集積し,分析を行った.その骨子を,メールで,海外協力者に送付し,お互いに意見交換を行いつつ,Update Tokyo Guidelines (TG 13)を完成させた.国内版第1版,TG 07を全面的に改訂したTG 13が,2013年に (J Hepatobilioary Pancreat Sci (JHBPS) 20 (1): 1-105)出版された. 感度,特異度の高い診断基準,臨床に合致した重症度判定,高い医療レベルの内視鏡技術,世界でトップレベルの抗菌薬選択基準などが掲載された. この改訂版ガイドラインのモバイルアプリケーションは,http://www.jshbps/public/guideline/tg13.htmlよりダウンロードできる. |
索引用語 |