セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | O-70:横行結腸間膜原発巨大GISTの1切除例 |
演者 | 佐藤 好宏(東北大学病院 肝胆膵外科) |
共同演者 | 深瀬 耕二(東北大学病院 肝胆膵外科), 乙供 茂(東北大学病院 肝胆膵外科), 大塚 英郎(東北大学病院 肝胆膵外科), 岡田 恭穂(東北大学病院 肝胆膵外科), 吉田 寛(東北大学病院 肝胆膵外科), 元井 冬彦(東北大学病院 肝胆膵外科), 内藤 剛(東北大学病院 胃腸外科), 三浦 康(東北大学病院 胃腸外科), 片寄 友(東北大学大学院 統合がん治療外科学), 柴田 近(東北大学病院 胃腸外科), 海野 倫明(東北大学大学院 消化器外科) |
抄録 | 【症例】69歳女性【主訴】上腹部違和感【現病歴】平成24年4月中旬より上腹部違和感出現、近医にて投薬を受けるも症状増悪、腹部USで上腹部に腫瘤を指摘され前医紹介となる。CTにて上腹部に内部に壊死を伴う巨大腫瘍を認め、当院紹介。【経過】当院でのCTで腫瘍は30x20cm、膵腹側、横行結腸頭側に存在し胃を右側に圧排していたが、周囲臓器への明らかな浸潤は認めなかった。腫瘍は脾動脈、左胃動脈、右胃大網動脈から栄養を受け、早期に上腸間膜静脈に灌流されていた。肝転移、リンパ節転移は認めなかった。MRIでは腫瘍は内部不均一で、充実部分と嚢胞成分が混在していた。造影効果を認める充実部分はDWIで高信号を呈していた。FDG-PETでは腫瘍の充実成分にSUVmax 9.4 の集積を認めた。EUS-FNA施行、高悪性度の肉腫が示唆される組織像であった。腫瘍は急激に増大しており、臨床症状の悪化も急速であった。組織学的にも化学療法が著効する可能性は低く、手術目的に当科紹介となった。腫瘍は巨大であり手術操作に難渋することが予想され術前に腫瘍への栄養血管を可及的に塞栓し、準緊急的に手術に望んだ。腫瘍は被膜に覆われ表面を発達した血管が走行しており、胃大網動脈、脾動脈、中結腸動脈から血流を受けていた。胃、横行結腸と広範に接していたが剥離可能であり、腫瘍摘出、脾臓摘出術を施行した。腫瘍と横行結腸間膜との境界が不明瞭であり、横行結腸間膜原発と診断した。病理所見では好酸性の細胞質をもつ紡錘形~多稜形細胞の増殖を認め、腫瘍細胞はc-kit陽性、desmin陰性、s-100陰性であり、GISTの診断であった。【結語】消化管以外の部位から発生するGISTはextragastrointestinal stromal tumor(EGIST)と呼ばれ、GIST症例の5%以下と報告されており、比較的稀と考えられる。今回我々は横行結腸間膜原発と考えられる巨大GISTの1例を経験したので、若干の文献的考察を加え報告する。 |
索引用語 | GIST, 横行結腸間膜 |