セッション情報 |
一般演題
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タイトル |
O-77:胆嚢intraductal papillary neoplasm of bile duct(IPNB)の一例
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演者 |
橋元 慎一(仙台市医療センター 仙台オープン病院 消化器内科) |
共同演者 |
洞口 淳(仙台市医療センター 仙台オープン病院 消化器内科), 野田 裕(仙台市医療センター 仙台オープン病院 消化器内科), 小林 剛(仙台市医療センター 仙台オープン病院 消化器内科), 伊藤 啓(仙台市医療センター 仙台オープン病院 消化器内科), 越田 真介(仙台市医療センター 仙台オープン病院 消化器内科), 菅野 良秀(仙台市医療センター 仙台オープン病院 消化器内科), 小川 貴央(仙台市医療センター 仙台オープン病院 消化器内科), 枡 かおり(仙台市医療センター 仙台オープン病院 消化器内科), 藤田 直孝(仙台市医療センター 仙台オープン病院 消化器内科) |
抄録 |
症例は58歳、女性。平成23年7月上旬より尿濃染、全身掻痒感が出現したため近医を受診。採血にて肝胆道系酵素の上昇がみられたため、精査目的に当科紹介となった。USでは胆嚢頚部から体部にかけて不整な壁肥厚を認め、肝外胆管の拡張も伴っていた。CTでは胆嚢頚部から体部にかけて造影効果を有する乳頭状の腫瘤を認め、拡張した肝外胆管にも内腔を充満する様に腫瘤像がみられた。EUSでは高エコー腫瘤が、胆嚢頚部から連続し中部胆管内を充満する様に存在していた。胆嚢及び胆管壁の外側高エコー層の断裂はみられなかった。ERCPでは中部胆管が30mm大に拡張し、内腔には充満した腫瘍による陰影欠損像がみられた。IDUSでは、中部胆管に内腔を充満する高エコー腫瘤を認め、膵内胆管内にもポリポイド状に腫瘍の進展がみられたが、肝門部付近の胆管壁には異常を認めなかった。主腫瘍部からの生検はadenocarcinomaであった。以上より胆嚢頚部から中部胆管に拡がる胆嚢癌と診断し、肝床合併膵頭十二指腸切除術を施行した。切除標本で腫瘍は胆嚢頚部から胆嚢管から発生し、肝外胆管内腔にはポリポイド状に発育していた。また胆嚢内に粘液の貯留を認めた。病理組織診断は乳頭浸潤型胆嚢癌, 130×95×16mm、paptub, GnCGbGf, pHinf1a, pBinf0, pA0, pT2, N0, M0, pStage Ibであった。腫瘍部における粘液形質の発現はMUC1 (d++), MUC5AC (d++), MUC6 (d++) であり、pancreatobiliary typeのIPMBに相当すると考えられた。胆嚢由来のIPNBは非常に稀であり報告する。 |
索引用語 |
IPNB, 胆嚢癌 |