共同演者 |
山野 泰穂(秋田赤十字病院), 吉川 健二郎(秋田赤十字病院), 木村 友昭(秋田赤十字病院), 高木 亮(秋田赤十字病院), 原田 英嗣(秋田赤十字病院), 中岡 宙子(秋田赤十字病院), 田中 義人(秋田赤十字病院), 加藤 文一朗(秋田赤十字病院), 佐藤 健太郎(秋田赤十字病院), 今井 靖(秋田赤十字病院) |
抄録 |
【目的】便潜血検査(FOBT)は簡便で低コストのため, 大腸癌スクリーニング検査として本邦では広く普及している. 今回我々はFOBT後に全大腸内視鏡検査(TCS)を行い, 発見された病変をretrospectiveに検討した.【方法】2011年4月から2012年3月にかけて, 無症状でFOBT陽性を契機にTCSを施行した群(FOBT陽性群)と, FOBT陰性だったが検診でTCSを施行した群(FOBT陰性群)に分け, 両群の内視鏡所見について比較検討した.【成績】FOBT陽性群は464例, FOBT陰性群は614例で, 年齢と男女比に有意差はなかった. FOBT陽性群では39例(8.4%)で癌が発見されたが, FOBT陰性群では癌は発見されなかった. また腺腫発見率は両群で有意差は認めなかった(64.4% vs 66.0%. N.S.). 腺腫の平均腫瘍径は, FOBT陽性群は4.75±2.56mm, FOBT陰性群は3.61±1.63mmでありFOBT陽性群で有意の大きかった(P<0.001). 腺腫の局在に有意差は認めなかったが, 肉眼型はFOBT陽性群で隆起型が有意に多かった(P<0.001)【結論】大腸癌のスクリーニング検査として便潜血検査は有用であることが確認された. |