セッション情報 一般演題

タイトル O-75:

約二年の経過観察後肝切除を行ったIPNB

演者 高橋 健太(岩手県立中央病院 消化器内科)
共同演者 城戸 治(岩手県立中央病院 消化器内科), 大方 英樹(岩手県立中央病院 消化器内科), 高橋 健一(岩手県立中央病院 消化器内科), 松本 信(岩手県立中央病院 内視鏡科), 横山 直信(岩手県立中央病院 消化器内科), 高橋 太郎(岩手県立中央病院 消化器内科), 三浦 真奈美(岩手県立中央病院 内視鏡科), 天野 良彦(岩手県立中央病院 内視鏡科), 金澤 義丈(岩手県立中央病院 消化器内科), 小原 範之(岩手県立中央病院 消化器内科), 村上 晶彦(岩手県立中央病院 内視鏡科), 小野 貞英(岩手県立中央病院 病理科), 臼田 昌広(岩手県立中央病院 消化器外科), 池端 敦(岩手県立中央病院 消化器内科)
抄録 【症例】60代女性【既往歴】40代子宮卵巣全摘術60代成人スチル病にてステロイド使用【現病歴】成人スチル病の診断時に軽度肝障害を認めたが画像上特記所見を認めず経過観察となった。H22年8月頃から月に一度の38℃台の発熱あり10月前医CTにて左肝内胆管、総胆管拡張を認め精査目的に当科紹介となる。【生化学検査】γGTP高値を認めるのみ。黄疸認めず。腫瘍マーカー正常値。【画像】CT、MRCPにて左肝内胆管の拡張、総胆管の軽度拡張、胆石を認めた。胆管内に明らかな結石、腫瘍を示唆する所見を認めず。PETでは明らかな異常集積を認めず。【ERCP】左肝内胆管拡張、総胆管拡張を認めた。総胆管内に陰影欠損を認め採石にて粘液のみ採取された。ブラシ細胞診は陰性。IDUSでは肝門部で偏在性に壁肥厚を認め、胆道鏡では総胆管上部にいくら状の粘膜不整を認め生検を行うが悪性所見を認めず。【経過】胆管の粘液産生腫瘍が考えられたが、明らかな腫瘍像を指摘できず、また、悪性の所見を得られず、ご家庭の事情もあり、経過観察の方針となる。経過中に粘液塊によるとおもわれる胆管炎を繰り返し胆管ステント交換で軽快していた。H24年6月CTにて拡張した左肝内胆管内に腫瘍を指摘できるようになり、再度精査となる。【画像】CTでは拡張したB2背側に腫瘍を疑う軟部影を認めた。PETでは異常集積を認めず。【ERCP】胆道鏡では総胆管内に粘液様透明物多量にあり、壁不整を認めず。左肝内胆管には挿入できず。ブラシ細胞診は疑陽性【経過】胆管拡張の増強を認め、胆管内に腫瘍影描出可能となり、細胞診での擬陽性であったため左葉切除の方針となった。【病理】肝内胆管に粘膜面に隆起性病変を認め胆管上皮が異型を伴ってpapillary-tubularに増生しwell differentiated adenocarcinoma【考察】粘液産生IPNBは前癌病変を含み、一般に悪性度は低く長期経過観察可能であった例が報告されている。本例では約2年の経過観察にて胆管拡張、腫瘍の増大を認め、摘出標本では肝実質への浸潤も疑われた。主膵管型IPMNのカウンターパートと考えるならば、発見時に手術適応とすべき症例であったと考える。
索引用語 胆管腫瘍, 粘液産生