共同演者 |
相澤 宏樹(宮城県立), 野口 哲也(宮城県立), 及川 智之(宮城県立), 塚本 啓祐(宮城県立), 内藤 健夫(宮城県立), 虻江 誠(宮城県立), 鈴木 眞一(宮城県立), 鈴木 雅貴(宮城県立), 小野寺 博義(宮城県立) |
抄録 |
症例は54歳男性。主訴は無く、職場検診便潜血反応陽性で前医を受診した。家族歴に特記事項なし。既往歴として20歳に十二指腸潰瘍、54歳から高血圧・高脂血症で治療中。現病歴として今年2月の会社検診で便潜血反応陽性。前医で直腸に腫瘍性病変を指摘され、7/18に当科へ紹介・受診した。入院時現症として胸・腹部理学的所見に異常なし。入院時検査データに異常なかった。下部消化管内視鏡検査では直腸中部に多結節状のSMT様病変を認める。生検では神経内分泌腫瘍(NET)が疑われた。CT、MRIでは、腫瘍の壁外への浸潤、遠隔転移は認めないが、直腸傍領域にリンパ節腫大を認めた。上部消化管に異常なし。いわゆる”カルチノイド症候” は認めなかった。免疫組織化学的にクロモグラニン(+)シナプトフィジン(+)、CD56(N-CAM) (+)、mib-1 LI=約7%でNET G2の結果だった。ソマトスタチンレセプター(SSTR)はSSTR3(1+)、SSTR2A(2+)、SSTR2B(2+)であった。外科的切除の適応として前方切除術を施行した。病理組織学的には直腸原発NET G2T2 N1 M0 stageIIIb (UICC 7版)、腫瘍径:30X25mm、深達度:mp, INFα,ly0, v1, PM0, DM0, RM0, リンパ節転移:#251(+)であった。免疫組織化学的にクロモグラニン(+)、シナプトフィジン(+/-)、CD56(N-CAM) (+)、mib-1 LI=6.3%、SSTR3(-)、SSTR2A(2+)、SSTR2B(2+)であった。 |