共同演者 |
小穴 修平(岩手医科大学 消化器肝臓内科), 鳥谷 洋右(岩手医科大学 消化器肝臓内科), 水谷 友美(岩手医科大学 消化器肝臓内科), 佐藤 邦彦(岩手医科大学 消化器肝臓内科), 小坂 崇(岩手医科大学 消化器肝臓内科), 春日井 聡(岩手医科大学 消化器肝臓内科), 柴田 將(岩手医科大学 消化器肝臓内科), 安孫子 幸人(岩手医科大学 消化器肝臓内科), 廣田 茂(岩手医科大学 消化器肝臓内科), 遠藤 昌樹(岩手医科大学 消化器肝臓内科), 千葉 俊美(岩手医科大学 消化器肝臓内科), 滝川 康裕(岩手医科大学 消化器肝臓内科), 鈴木 一幸(岩手医科大学 消化器肝臓内科), 照井 虎彦(照井消化器医院) |
抄録 |
【目的】切除不能悪性中下部胆管狭窄に対する各種新旧SEMSの違いによる成績の向上の有無や特有の問題点を明らかにするためretrospectiveに検討した.【対象】2002年7月から2012年10月までのSEMSを留置した97例,原疾患は膵癌74例,胆管癌16例,乳頭部癌5例,胆嚢癌2例である.使用したSEMSの中でCoverd Metallic Stent(CMS)は自作Coverd diamond(CD)26例,Coverd wall(CW)9例,Coverd WallFlex(CWF)36例,Nitis-S ComVi(CV)9例,Zeostent(CZ)5例.Uncoverd Metallic stent(UMS)はNiti-S(NS)4例,Wallstent9例,Zilver3例,Jostent1例.前期coverd SEMS群をCD,後期covered SEMS群をCW,CWF,CV,CZとした.【方法】CMS・UMSにおける開存期間,閉塞原因,ステントトラブル(胆嚢炎発症,ステントの逸脱など)とその要因,Reinterventionの方法と開存期間,生存期間等について解析した.使用SEMS毎の成績についても合わせて検討した.【結果】CMS/ UMS:開存期間の中央値は189日/136日、閉塞原因はSludge8例,Food impaction3例,in growth4例,over growth3例/ Sludge2例,in growth1例,food imapaction1例であった.CMSの開存期間が長かったが,前期群211日,後期群全体153日(CFWは206日,CWは165日,CVは96日,CZは172日)で,使用EMSの新旧群間で延長を認めなかった.ステントトラブルは胆嚢炎発症数7例(CMS5例、UMS2例),胆嚢管浸潤での発症は4例に認めた.ステント逸脱は7例(CMS7例、UMS0例)であった.Reinterventionは27例に施行しEMS再留置は4例,Plastic stent留置は11例であり,その開存期間はEMS211日、PS68日とEMSに長期開存を認めた.追跡調査し得た45例の生存平均期間は231日で経過中SEMS閉塞による胆管炎関連死は認めなかった.【結語】 CMS はUMS に比して長期開存が得られていたが,使用ステントによっては十分な効果が得られていない症例も経験された.SEMSの開存期間は生存期間を下回っており適切なReinterventionが重要である. |