セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | O-76:経皮胆道鏡が診断に有用であった胆管内粘液産生腫瘍の一例 |
演者 | 大森 一乃(青森市民病院 消化器内科) |
共同演者 | 吉村 徹郎(青森市民病院 消化器内科DELIMITER弘前大学大学院医学研究科 消化器血液内科学講座), 川口 章吾(青森市民病院 消化器内科DELIMITER弘前大学大学院医学研究科 消化器血液内科学講座), 千葉 裕樹(青森市民病院 消化器内科DELIMITER弘前大学大学院医学研究科 消化器血液内科学講座), 和田 豊人(青森市民病院 消化器内科), 福田 眞作(弘前大学大学院医学研究科 消化器血液内科学講座) |
抄録 | 【背景】今回我々は胆管炎で発見され、経皮胆道鏡による生検にて診断が可能であった胆管内粘液産生腫瘍の一例を経験したので報告する。【症例】80代 女性【既往歴】胆摘後(詳細は不明)、高血圧、骨粗鬆症【現病歴】2年前から当院で胆管拡張、分枝型膵管内粘液産生腫瘍(以下IPMN)にてfollowされていた。右季肋部痛を主訴に前医受診。採血にて黄疸、炎症反応亢進、肝酵素、胆道系酵素上昇認めIPMNによる胆管炎疑いにて当科紹介となった。【経過】PTBD留置しドレナージ施行するも流出量少なく、黄疸は持続した。腹部CT、MRIにより総胆管の著明な拡張を認めたが、胆管内に腫瘍や結石などの占拠性病変は明らかではなかった。また、膵管胆管合流異常も認めなかった。膵臓にIPMN(分枝型)を認めたが、膵管の拡張は認めなかった。ERCではVater 乳頭が粘液により開大している像が認められ、胆管造影では胆管内腔はほとんど造影されず、十二指腸に造影剤が流出した。以上の所見から胆管内が粘稠な粘液で占拠されている可能性が考えられた。経皮胆道鏡施行し、総胆管内に乳頭状に発育した腫瘍性病変を認め、生検施行。胆管内粘液産生腫瘍と診断された。卵巣様間質は明らかではなかった。【まとめ】胆管内粘液産生腫瘍は一般にIPMNと類似した性質をもつといわれている。本症例では胆道鏡の生検で得られた標本を元に若干の文献的考察を加えて報告する。 |
索引用語 | 胆管内粘液産生腫瘍, 経皮胆道鏡 |