| セッション情報 | シンポジウム 「胃癌2013 －検診・診断・治療のup to date－」 |
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| タイトル | S-03：当院で経験した検診発見胃癌と非検診発見胃癌の比較検討 |
| 演者 | 阿部 康弘（岩手県立中央病院 消化器科） |
| 共同演者 | 池端 敦（岩手県立中央病院 消化器科）, 大方 英樹（岩手県立中央病院 消化器科）, 横山 直信（岩手県立中央病院 消化器科）, 松本 信（岩手県立中央病院 消化器科）, 三浦 真奈美（岩手県立中央病院 消化器科）, 高橋 太郎（岩手県立中央病院 消化器科）, 小原 範之（岩手県立中央病院 消化器科）, 城戸 治（岩手県立中央病院 消化器科）, 小野 貞英（岩手県立中央病院 病理診断科）, 村上 晶彦（岩手県立中央病院 内視鏡科）, 天野 良彦（岩手県立中央病院 内視鏡科） |
| 抄録 | 【背景】胃癌の死亡率は穏やかな減少傾向にあるが，依然死亡率の高い疾患である．胃集検やドック検診が広く普及し，多くの胃癌が無症状の時期に発見されている．【目的】当院における胃癌診療の現状を明らかにし，検診発見例の臨床病理学的特徴について非検診発見例と比較検討することを目的とした．【対象】過去1年間に当院で経験した胃癌症例225例（男性168例，女性57例）を対象とした．治療選択は切除術131例，ESD60例，化療9例，緩和22例，他院紹介3例であった．検診発見例はすべて切除例であり，比較検討は切除例のみを対象とした．【結果】検診例は46例（M32，F14），年齢66.5歳（40-87），手術28例ESD16例であった．占拠部位U/M/L/UM/ML： 5/22/13/3/3，腫瘍径24mm(4-100)，深達度M/SM/MP/SS/SE/SI： 22/9/6/7/2/0，分化型28例低分化型18例，肉眼分類0/1/2/3/4/5： 34/0/7/5/0/0，Stage分類1A:29，1B:5，2A:5，2B:4，3A:1，3B:1，3C:1であった．重複癌は3例，多発胃癌は2例にみられた．一方，非検診例は145例（M109，F36），年齢74歳（31-92），手術103例ESD42例であった．占拠部位U/M/L/残胃/UE-UM/MU-ML/LM-LD： 23/50/34/1/17/7/11，腫瘍径35mm(5-115)，深達度M/SM/MP/SS/SE/SI： 58/31/7/22/20/5，分化型105例，低分化型40例，肉眼分類0/1/2/3/4/5： 90/7/20/21/3/3，Stage分類1A:79，1B:8，2A:16，2B:7，3A:10，3B:8，3C:9，4:8であった．重複癌は33例，多発胃癌は26例にみられた．両群間では年齢（p＜0.01），腫瘍径（p＜0.01），重複癌例（p＜0.05），多発癌例（p＜0.05）で有意差がみられた．また，Stage 1が検診例で多い傾向がみられた．【考察】胃検診により，胃癌がより若い年齢で，より小さな腫瘍径で発見される可能性が示唆された．また，胃癌に先行する重複癌や多発癌を有する症例は院内の経過観察中の発見が多いことが示唆された．胃癌の早期発見には検診受診のみならず，先行する重複癌例や多発癌例の厳重な経過観察も必要と考えられた．【結語】当院で経験した検診発見胃癌は，より若い年齢で，より小さな腫瘍径での発見が特徴的であった． |
| 索引用語 | 検診発見胃癌, 胃癌診療 |