セッション情報 | シンポジウム2「高齢者肝胆膵疾患に対する診療の工夫」 |
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タイトル | S2-06:超高齢者の総胆管結石に対する内視鏡的乳頭ラージバルーン拡張術(EPLBD)の有用性の検討 |
演者 | 池端 敦(岩手県立中央病院 消化器科) |
共同演者 | 大方 英樹(岩手県立中央病院 消化器科), 阿部 康弘(岩手県立中央病院 消化器科), 城戸 治(岩手県立中央病院 消化器科), 小原 範之(岩手県立中央病院 消化器科), 横山 直信(岩手県立中央病院 消化器科), 高橋 太郎(岩手県立中央病院 消化器科), 三浦 真奈美(岩手県立中央病院 消化器科), 松本 信(岩手県立中央病院 消化器科), 村上 晶彦(岩手県立中央病院 内視鏡科), 天野 良彦(岩手県立中央病院 内視鏡科) |
抄録 | 【背景】EPLBDの導入により砕石することなく短時間で除石が可能となり,巨大結石や積み上げ結石などの治療困難な総胆管結石においてもその有用性を示す報告が増えている.超高齢者の総胆管結石では閉塞性胆管炎の合併や基礎疾患などからより迅速でかつより低侵襲な治療が望まれる.【目的】85歳以上の超高齢者の総胆管結石に対するEPLBDの有用性について検討すること.【対象・方法】過去1年間に,結石径1cm以上の総胆管結石に対して当院で内視鏡的結石除去を施行された14例を対象とした.超高齢者群8例(年齢89.5歳[86-94],男女比1:7)をA群,85歳未満の非超高齢者群6例(年齢81.5歳[63-84],男女比1:5)をB群とし,両群で患者背景,治療成績,合併症を比較検討した.なお,全例でEPLBDの前に小ESTを付加した.【結果】胆管径はA:13.4mm (9.7-16.8),B:13mm (11.2-15.8),結石短径はA:13.2mm (10.8-17),B:12mm (9.9-20.4),結石個数はA:1個(1-6),B:2個(1-11)であり,両群で差はみられなかった.検査回数はA:2回(1-3),B:1回(1-3),総検査時間はA:65分(51-113),B:53分(29-130),検査翌日のアミラーゼ値(基準値以上)はA:4/8,B:5/6,完全除石はA :7(87.5%),B:5(83.3%),入院期間はA:12日(5-15),B:9日(5-21)であり,両群で差はみられなかった.抗血栓剤服用はA:4例,B:1例であり,治療前に休薬やヘパリンで置換した.合併症はA群で1例に脳梗塞が発症したが,B群ではみられなかった.両群で処置に伴う穿孔はみられず,出血はバルーンの圧迫止血で対処可能であった.結石の再発はB群の1例にみられ,EPLBDを再度施行し除石可能であった.【結論】EPLBDを用いた内視鏡的結石除去は超高齢者においても安全に施行可能であり有用な方法である.ただし,抗血栓剤服用例では休薬による血栓症の発症に注意が必要である. |
索引用語 | 内視鏡的乳頭ラージバルーン拡張術, 超高齢者 |