セッション情報 一般演題

タイトル O-69:

胃切除術後に皮疹が軽快し、デルマドロームと考えられた胃癌の一例

演者 吉澤 和哉(山形大学 医学部 内科学第二(消化器内科学)講座)
共同演者 阿部 靖彦(山形大学 医学部 内科学第二(消化器内科学)講座), 作田 和裕(山形大学 医学部 内科学第二(消化器内科学)講座), 渋谷 りか(山形大学 医学部 内科学第二(消化器内科学)講座), 水本 尚子(山形大学 医学部 内科学第二(消化器内科学)講座), 八木 周(山形大学 医学部 内科学第二(消化器内科学)講座), 岩野 大輔(山形大学 医学部 内科学第二(消化器内科学)講座), 佐藤 剛司(山形大学 医学部 内科学第二(消化器内科学)講座DELIMITER山形大学 医学部附属病院 光学医療診療部), 野村 栄樹(山形大学 医学部 内科学第二(消化器内科学)講座), 西瀬 祥一(山形大学 医学部 内科学第二(消化器内科学)講座), 高須 直樹(山形大学 医学部 外科学第一(消化器・乳腺甲状腺・一般外科学)講座), 木村 理(山形大学 医学部 外科学第一(消化器・乳腺甲状腺・一般外科学)講座), 上野 義之(山形大学 医学部 内科学第二(消化器内科学)講座)
抄録 【緒言】デルマドロームとは皮膚以外の臓器疾患に由来する皮膚病変である。今回、胃切除術後に皮疹が軽快し、デルマドロームと考えられた胃癌の一例を経験したので報告する。
【症例】62歳、男性。
家族歴:父が大腸癌。
既往歴:特記すべき事項はなく、近年は検診を受診していなかった。
現病歴:2012年12月より全身の皮疹を自覚したため、2013年1月に近医皮膚科を受診した。中毒疹が疑われ、ステロイド外用・内服、シクロスポリン内服で加療されたが軽快と増悪を繰り返したため、5月に当院皮膚科へ紹介となった。ほぼ全身に掻痒を伴う紅斑と紅色丘疹が散在し、背部では紅皮症を呈していた。皮疹からの生検で、リンパ腫様丘疹症が疑われた。リンパ腫の検索のため、全身CTを行ったところ、胃体部の壁肥厚と胃小彎リンパ節腫大を認め、胃癌が疑われたため6月に当科紹介となった。
経過:上部消化管内視鏡検査では胃体下部小彎前壁に3型胃癌を認め、生検ではGroup 5, adenocarcinomaであった。CEA 3.67 ng/ml、CA19-9 8.4 U/mlであった。8月に胃全摘術、Roux-en-Y再建、予防的胆嚢摘出術を行った。切除標本の病理診断の結果、adenocarcinoma(tub2>por2), pT4a(SE)N2M0, stageIIIB(胃癌取扱い規約第14版)であった。術40日後には、皮疹は軽快した。現在も外来経過観察中である。
【考察】デルマドロームは悪性腫瘍を含む臓器疾患とともに経過する皮膚変化の総称で、悪性腫瘍では胃癌と合併する報告が多い。本症例では、難治性の皮膚症状を契機に全身検索が行われ、胃癌の診断に至った。皮膚症状に対して、一般的な治療には反応せず、胃癌の治療により軽快したため、デルマドロームとして矛盾しないと考えられた。
【結語】胃切除術後に皮疹が軽快し、デルマドロームと考えられた胃癌の一例を経験した。
索引用語 胃癌, デルマドローム