セッション情報 一般演題

タイトル O-30:

イレウスで発症した小腸癌の一例

演者 植田 南(岩手県立中央病院 消化器科)
共同演者 小原 範之(岩手県立中央病院 消化器科), 阿部 康弘(岩手県立中央病院 消化器科), 大方 英樹(岩手県立中央病院 消化器科), 松本 信(岩手県立中央病院 消化器科), 横山 直信(岩手県立中央病院 内視鏡科), 高橋 太郎(岩手県立中央病院 消化器科), 三浦 真奈美(岩手県立中央病院 内視鏡科), 天野 良彦(岩手県立中央病院 内視鏡科), 城戸 治(岩手県立中央病院 消化器科), 池端 敦(岩手県立中央病院 消化器科), 村上 晶彦(岩手県立中央病院 内視鏡科), 小野 貞英(岩手県立中央病院 病理診断科)
抄録 【症例】40歳代 男性【既往歴】特記事項無し【現病歴】平成24年末より、食後の腹部膨満、嘔吐が出現するようになり、一晩に十数回嘔吐し、翌日には軽快するといった事が月に1度あった。症状改善しないため平成25年3月近医受診し、上部内視鏡を施行されるも、逆流性食道炎のみの診断であった。その後も改善しないため、当院救急室を受診し、右腎下極レベルの腹側にCaliber changeを疑うイレウスの診断で入院となる。【経過】入院後経鼻ロングチューブを留置し、加療したところ速やかに改善した。イレウスチューブからの小腸造影では、明らかな狭窄部位を特定できず、チューブ抜去し、食事摂取が問題ないことを確認後退院となった。その後外来で大腸内視鏡を行ったが異常を認めなかった。しかし、5月になって再度腹痛、腹部膨満出現したため、再度救急室受診し、イレウスの診断にて入院となる。再度経鼻ロングチューブを留置し、加療を行ったが、前回よりも小腸の拡張が著明であり、小腸造影を行った所、Apple core signが認められ、手術の方針となった。小腸部分切除術施行され、中~高分化腺癌(pT4a,N1,M0)の診断であった。その後退院し、現在術後補助化学療法を行っているが、再発は認められていない。【結語】小腸癌は稀な疾患であるが、手術歴のないイレウスでは小腸癌も念頭に積極的に検査を行っていく必要があると考えられた。
索引用語 小腸癌, イレウス