セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | O-02:細胆管細胞癌様所見を呈した胆管内発育型肝内胆管癌の1例 |
演者 | 小川 貴央(仙台市医療センター仙台オープン病院 消化器内科) |
共同演者 | 伊藤 啓(仙台市医療センター仙台オープン病院 消化器内科), 野田 裕(仙台市医療センター仙台オープン病院 消化器内科), 小林 剛(仙台市医療センター仙台オープン病院 消化器内科), 洞口 淳(仙台市医療センター仙台オープン病院 消化器内科), 越田 真介(仙台市医療センター仙台オープン病院 消化器内科), 菅野 良秀(仙台市医療センター仙台オープン病院 消化器内科), 枡 かおり(仙台市医療センター仙台オープン病院 消化器内科), 路川 陽介(仙台市医療センター仙台オープン病院 消化器内科), 藤田 直孝(仙台市医療センター仙台オープン病院 消化器内科) |
抄録 | 症例は69才,男性.自覚症状はなし.2013年6月,肝胆道系酵素の上昇と,CTでの胆管拡張を指摘され,精査加療目的に当院紹介となった.USでは肝門部から上部胆管にかけて低エコー腫瘤を認め、肝内胆管の拡張を認めた.造影CTでは中部胆管から左肝内胆管にかけて不均一に造影される充実構造を認め,肝左葉に浸潤が疑われた.EUSでは中部胆管から肝門部胆管まで,胆管内に充満する低エコー腫瘤がみられ,外側高エコー層の不整や断裂は指摘できなかった.ERCPでは上部胆管から中部胆管に乳頭状の陰影欠損像がみられ,左肝内胆管は造影されなかった.IDUSでは肝門部胆管から中部胆管に乳頭状の低エコー腫瘤を認め,膵内胆管への進展は認められなかった.抗血小板薬内服中で腫瘍が易出血性であったため,胆管生検は施行しなかった.胆汁細胞診では異型上皮細胞であったが,画像所見より左肝管から肝門部胆管を主座とし,中部胆管にかけて乳頭状に発育する胆管癌と診断し,十分なinformed consentのもとに肝左葉切除,尾状葉切除,肝外胆管切除術を施行した。切除標本では,左肝内胆管から肝外胆管に突出して発育する腫瘍を認め,S3の肝実質に浸潤が疑われた.病理組織学的には管状腺癌で,肝浸潤部では細胆管細胞癌に類似した組織像であった.左肝管から左肝内胆管に充満し,中部胆管までポリープ状に突出する胆管内発育型肝内胆管癌が,肝浸潤部では細胆管細胞癌に類似した組織所見を示す特異な症例と考えられた. |
索引用語 | 肝内胆管癌, 細胆管細胞癌 |