セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | O-65:腹腔鏡下幽門側胃切除術により切除した胃Glomus腫瘍の1例 |
演者 | 土屋 堯裕(東北大学病院 胃腸外科) |
共同演者 | 青木 豪(東北大学病院 胃腸外科), 田中 直樹(東北大学病院 胃腸外科), 長尾 宗紀(東北大学病院 胃腸外科), 唐澤 秀明(東北大学病院 肝胆膵外科), 神山 篤史(東北大学病院 胃腸外科), 佐々木 宏之(東北大学病院 胃腸外科), 工藤 克昌(東北大学病院 胃腸外科), 大沼 忍(東北大学病院 胃腸外科), 羽根田 祥(東北大学病院 胃腸外科), 阿部 友哉(東北大学病院 胃腸外科), 森川 孝則(東北大学病院 胃腸外科), 武者 宏昭(東北大学病院 胃腸外科), 林 洋毅(東北大学病院 肝胆膵外科), 中川 圭(東北大学病院 肝胆膵外科), 岡田 恭穂(東北大学病院 肝胆膵外科), 吉田 寛(東北大学病院 肝胆膵外科), 元井 冬彦(東北大学病院 肝胆膵外科), 内藤 剛(東北大学病院 胃腸外科), 片寄 友(東北大学大学院 統合癌治療外科学), 海野 倫明(東北大学大学院 外科病態学講座 消化器外科学・生体調節外科学) |
抄録 | 【症例】37歳男性【現病歴】近医にて施行の上部消化管内視鏡検査にて胃前庭部の粘膜下腫瘍を指摘され、2012年3月に当院消化器内科紹介となる。EUSでは第4層を主座とする16mm大の内部均一な低エコー類円形腫瘤であり、平滑筋腫疑いとして経過観察の方針となった。2013年4月に施行したfollow upの内視鏡検査では最大径20mmと軽度の増大傾向を認めた他、中~高エコーの内部不均一な腫瘤として描出され、平滑筋腫やGIST等の間葉系腫瘍としては非典型的であった。CTでは高度の造影効果を伴う腫瘤として描出され、またPET-CT ではSUV max 3.7と軽度のFDG集積亢進を認め悪性腫瘍を否定できない所見であった。EUS-FNAを施行するも組織の採取が困難であり確定診断に至らず、診断を兼ねて外科的切除の方針となり当科紹介となった。【経過】腫瘍は幽門輪近傍にあり、術後変形を危惧し腹腔鏡下幽門側胃切除術(D1郭清、デルタ吻合)を施行した。術後経過は良好であった。摘出標本の肉眼所見としては粘膜下に最大径18mmの充実生腫瘍を認め、病理組織学的検査では固有筋層内に類円形の腫瘍細胞が充実胞巣を形成し、胞巣間には細血管が介在していた。免疫染色ではvimentin(+)、c-kit(-)、CD34(-)、S-100(-)、α-SMA(+)、HHF35(+)、desmin(-)でありGlomus腫瘍の診断であった。核異型度は軽度で核分裂像もほぼ観察されず低悪性度腫瘍と考えられ、現在外来にて経過観察中である。【考察】胃Glomus腫瘍は稀な疾患であるが、既報によれば胃L領域に多く、また腫瘍が血管に富むため造影CTにて早期に濃染し、内部に出血や血栓形成、硝子化を伴うことによりEUS上多彩な内部エコーを示すとされ、本症例は典型的な症例であったと思われた。【結語】胃Glomus腫瘍の腹腔鏡下切除例を経験した。胃Glomus腫瘍に関して若干の文献的考察を加えて報告する。 |
索引用語 | 胃Glomus腫瘍, 腹腔鏡下胃切除 |