セッション情報 一般演題

タイトル 186:

出血を伴う巨大胃過形成ポリープに対し腹腔鏡内視鏡合同手術(LECS)による胃部分切除を施行した1例

演者 市川 伸樹(北海道社会保険病院 消化器センター 外科)
共同演者 定岡 邦昌(北海道社会保険病院 消化器センター 内科), 古家 乾(北海道社会保険病院 消化器センター 内科), 本間 重紀(北海道大学消化器外科1), 中西 一彰(北海道社会保険病院 消化器センター 外科), 相木 総良(北海道社会保険病院 消化器センター 外科), 小泉 忠史(北海道社会保険病院 消化器センター 内科), 馬場 英(北海道社会保険病院 消化器センター 内科), 数井 啓蔵(北海道社会保険病院 消化器センター 外科)
抄録 【背景】腹腔鏡内視鏡合同手術による胃部分切除は、GISTなどの非粘膜病変に対し近年行われるようになった低侵襲手術であり、病変部位を確認しながら切離線を決定できる為、胃の切除範囲を最小限とできる利点がある。【症例】90歳女性。肝膿瘍加療後にて通院中、Hb7.3と貧血の進行あり。精査にて胃体上部前壁に径2cmのストークを伴う8cm大の出血性巨大有茎性ポリープを認めた。内視鏡的切除は困難で外科手術適応となったが、胃食道接合部直下に位置し、通常の腹腔鏡下胃部分切除では噴門部の高度変形が予想された。腹腔鏡内視鏡合同手術を行い、内視鏡アシスト下に腹腔内から、腫瘤基部に沿って最低限の範囲で胃壁を全層切除し腫瘤を摘出した。胃壁の閉鎖は鏡視下にて行った。胃壁の変形はほとんど無く、通過障害や合併症を認めず、良好な術後経過で退院となった。術後病理検査は過形成ポリープの診断であった。腹腔鏡内視鏡合同手術による胃部分切除は粘膜面の露出を伴う為、通常、非粘膜病変が適応となる。今回は、粘膜病変ではあるが、高齢者の非癌病変に対して同手術を施行し、低侵襲かつ胃の変形に配慮した胃部分切除を行う事ができた。【結語】出血を伴う巨大胃過形成ポリープに対し、腹腔鏡内視鏡合同手術により胃部分切除を施行した1例を経験した。
索引用語 腹腔鏡内視鏡合同手術, LECS