セッション情報 一般演題

タイトル 146:

EUS-FNA後の穿刺部膿瘍に対してEUS-CD(超音波内視鏡ガイド下ドレナージ術)にて加療した膵尾部癌の一例

演者 岡 俊州(函館五稜郭病院)
共同演者 柾木 喜晴(函館五稜郭病院), 五十嵐 哲祥(函館五稜郭病院), 谷津 高文(函館五稜郭病院), 笠原 薫(函館五稜郭病院), 山内 英敬(函館五稜郭病院), 小林 寿久(函館五稜郭病院), 矢和田 敦(函館五稜郭病院)
抄録 症例74歳女性。主訴:腫瘍マーカー高値精査、既往歴:平成元年胆摘術、平成9年脂質異常症、平成16年下肢静脈瘤手術。現病歴:定期通院していた近医で腫瘍マーカー高値(CA19-9 655.6)を指摘され、平成24年10月27日当科紹介、造影CTにて膵尾部に33×38mm大の造影効果の乏しい腫瘤性病変を認め、傍大動脈周囲リンパ節腫脹も認めた。PETでは両病変とも高集積を認めstageIVb膵尾部癌が疑われ、11月に当科入院となる。膵尾部病変であり、病理診断のためEUS-FNAを選択、同意のもと11月7日施行した。22Gで2回穿刺し、検体を採取したところ腺癌が検出されたが、術後6日より発熱を認めた。造影CTにてEUS-FNAの穿刺経路と思われる胃壁内に4cm大ののう胞性病変を認め、ここが感染源と考えられた。術後12日目に超音波内視鏡ガイド下膿瘍ドレナージ術を施行したところ膿汁の排液を認め、症状は軽快した。EUS-FNAは2010年4月に保険収載されてから、安全性が確保された手技と考えられているが、今回偶発症と考えられる胃壁内穿刺部膿瘍を経験した。若干の文献的考察を加え報告する。
索引用語 EUS-FNA, EUS-CD