セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 095:十二指腸乳頭部腫瘍外科的切除例の病理組織学的進展様式の検討 |
演者 | 松森 友昭(手稲渓仁会病院 消化器病センター) |
共同演者 | 真口 宏介(手稲渓仁会病院 消化器病センター), 高橋 邦幸(手稲渓仁会病院 消化器病センター), 潟沼 朗生(手稲渓仁会病院 消化器病センター), 小山内 学(手稲渓仁会病院 消化器病センター), 矢根 圭(手稲渓仁会病院 消化器病センター), 金 俊文(手稲渓仁会病院 消化器病センター), 高木 亮(手稲渓仁会病院 消化器病センター), 松本 和幸(手稲渓仁会病院 消化器病センター), 権 勉成(手稲渓仁会病院 消化器病センター) |
抄録 | 【目的】乳頭部腫瘍外科的切除例において乳頭部腫瘍の進展形式を解析しその特徴について検討する。【対象】2012年11月までに当センターにて膵頭十二指腸切除術を施行した47例(腺癌45例、腺腫2例)を対象とし、年齢中央値は65歳(49-86)、男女比は17:30であった。【検討項目】1)肉眼型、2)腺癌例の病理学的進行度と各因子別の進行度、3)胆管・膵管内進展度と距離、4)術後再発、とした。【結果】1)露出型25、非露出型14、潰瘍型8であった。2)最終病期はfStageI:10(22.2%)、II:13(28.9%)、III:16(35.6%)、IVa:4(8.9%)、IVb:2(4.4%)であった。T因子はpT1:11(24.4%)、pT2:14(31.1%)、pT3:17(37.8%)、pT4:3(6.7%)、十二指腸浸潤(pDu)0α:8(17.8%)、0β:3(6.7%)、1α:5(11.1%)、1β:7(15.6%)、2:18(40%)、3:4(8.9%)、膵浸潤(pPanc)0:30(66.7%)、1a:4(8.9%)、1b:8(17.8%)、2:2(4.4%)、3:1(2.2%)、リンパ節転移はpN0:29(64.4%)、pN1;12(26.7%)、pN2:3(6.7%)、pN3:1(2.2%)であった。3)全例中20例(42.6%)に胆管内進展(BD)もしくは膵管内進展(MPD)を認めた。腺癌例ではBDもしくはMPDを認めたのは18例(40%)であり、BDを15例(33.3%)に認め進展距離中央値は17mm(5-50)、MPDは5例(11.1%)に認め進展距離中央値は25mm(5-55)であった。また、2例(4.4%)は切除胆管断端陽性でともに進展距離は40mm以上、表層進展病変であった。腺腫例ではBDを2例に認め進展距離は20mm/17mm、MPDは1例に認め進展距離は16mmであった。4) 14例(28%)に再発を認め、肝転移9、局所再発1(切除胆管断端陽性例)、リンパ節転移1、肺転移1、骨転移1、神経叢再発1であった。【結論】十二指腸乳頭部癌は診断時すでに十二指腸固有筋層以深、リンパ節転移を有している頻度が高かった。また、胆管内への進展頻度が高く、比較的広範囲に進展し、胆管切除断端陽性例も認めていることから、術前胆管内進展の診断が重要と考えられた。切除後も再発リスクが高いため厳重な経過観察が必要と考えられた。 |
索引用語 | 乳頭部腫瘍, 進展形式 |