セッション情報 | シンポジウム2「高齢者における肝胆膵疾患の診断・治療の問題」 |
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タイトル | S2-8:高齢者における閉塞性黄疸に対する経皮経肝胆管ドレナージ術の検討 |
演者 | 町田 卓郎(北海道消化器科病院 内科) |
共同演者 | 堀田 彰一(北海道消化器科病院 内科), 木下 幸寿(北海道消化器科病院 内科), 藤澤 良樹(北海道消化器科病院 内科), 碇 修二(北海道消化器科病院 内科), 加藤 貴司(北海道消化器科病院 内科), 佐々木 清貴(北海道消化器科病院 内科), 山田 裕人(北海道消化器科病院 内科), 加賀谷 英俊(北海道消化器科病院 内科), 中村 英明(北海道消化器科病院 内科), 目黒 高志(北海道消化器科病院 内科) |
抄録 | <はじめに>閉塞性黄疸に対するドレナージ術は現在、内視鏡的ドレナージが一般的となっている。しかし、内視鏡的胆道ドレナージが困難な症例や合併症の問題があり、さらに高齢者においては誤嚥性肺炎や、全身状態により長時間の内視鏡検査が危険と判断される症例も存在する。当院では、内視鏡的ドレナージを第一選択とし、困難と判断された場合に経皮経肝胆道ドレナージ(PTBD)を行っている。今回、我々は2007年11月から2012年10月までに当院にてPTBDを施行した81例について、手技の成功率、平均穿刺回数、合併症を検討したので報告する。<方法>USガイド下に18G、または22G針にて胆管を穿刺し、two step法にてドレナージを行った。<結果>81例中80例(98.8%)でPTBD可能であった。1例は肝内胆管拡張がないためPTBDを試みたが成功せず、改めてダブルバルーン内視鏡下にドレナージを行った。合併症は、肝動脈損傷による出血が1例のみ、術後瘻孔播種症例は1例もなかった。WHOの分類に従い、現役世代(64歳以下)16例、前期高齢者(65歳~74歳以下)33例、後期高齢者(75歳~84歳以下)19例,超高齢者(85歳以上)13例に分けて検討した。成功率は100:100:100:92.3%、合併症率は0:3.0:0:0%と差がなく、平均穿刺回数は、1.4回:1.3回:2.0回:1.8回であり後期高齢者、超高齢者にやや多い傾向にあった。<考察>PTBDの成功率は98.8%と高く、合併症も1例のみであり、比較的安全に施行できた。高齢者では、全身状態が悪い場合や体動により穿刺が困難であったり、ガイドワイヤーが抜けやすいため、若干穿刺回数が多い傾向があった。ドレナージチューブの管理など、QOLの面で内視鏡的ドレナージが第一選択であることは疑いのない事実である。ただし、内視鏡的ドレナージが困難な症例、危険と判断される場合には速やかにPTBDを施行すべきと考えられた。 |
索引用語 | 高齢者, PTBD |