セッション情報 |
一般演題
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タイトル |
124:フッ化ピリミジン系、およびプラチナ系抗癌剤に不応となった切除不能進行・再発食道癌に対するドセタキセルの有効性、安全性の検討:retrospective study
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演者 |
小林 良充(北海道大学 医学部 消化器内科学DELIMITER北海道大学病院 腫瘍センター) |
共同演者 |
小松 嘉人(北海道大学病院 腫瘍センター), 佐々木 尚英(北海道大学 医学部 消化器内科学DELIMITER北海道大学病院 腫瘍センター), 太宰 昌佳(北海道大学 医学部 消化器内科学DELIMITER北海道大学病院 腫瘍センター), 福島 拓(北海道大学病院 腫瘍センター), 結城 敏志(北海道大学 医学部 消化器内科学) |
抄録 |
【背景】切除不能進行・再発食道癌に対しては緩和・延命目的の化学療法が行われているが、標準的な2次治療は確立されていない。本邦では第2相試験の結果をもってドセタキセルが2004年、パクリタキセルが2011年に保険承認されており、日常診療ではフッ化ピリミジン系+プラチナ系抗癌剤に不応・不耐となった症例に対して、これらタキサン系抗癌剤が広く使用されている。【目的】日常臨床において、フッ化ピリミジン系、およびプラチナ系抗癌剤に不応となった切除不能進行・再発食道癌患者に対するドセタキセルの有効性、安全性につき、後ろ向きに検討すること。【対象】当科において2007年4月から2012年10月迄にドセタキセルを投与した食道癌患者のうち、前治療のフッ化ピリミジン系、およびプラチナ系抗癌剤に不応となり、データ解析が可能であった26名を対象とした。【結果】患者背景は男/女 20/6、年齢中央値63歳(47-75)、PS 0/1/2 (10/14/2)、原発巣は頚部/胸部上部/胸部中部/胸部下部/腹部 (3/7/13/2/1)、組織型は1例の腺扁平上皮癌を除きすべて扁平上皮癌であった。Grade 3以上の有害事象は好中球数減少76.9%、白血球減少65.4%、発熱性好中球減少症34.6%、食欲不振15.4%、低アルブミン血症7.7%などであった。また、肺臓炎による治療関連死亡を1例に認めた。治療サイクルの中央値は3回 (1-22回)で、奏功率 11.5%、病勢制御率 38.5%、無増悪生存期間中央値 2.6か月、生存期間中央値 5.6か月であった。【結語】国内第2相試験のOS 8.1か月と比較すると、本試験では5.6か月とやや短い傾向にあった。骨髄抑制を中心とした有害事象は既報と同程度に認めており、特に発熱性好中球減少症の発現には注意が必要であると考えられた。 |
索引用語 |
食道癌, 化学諜報 |