セッション情報 一般演題

タイトル 169:

当科における、肝腫瘍に対するラジオ波凝固療法(RFA)治療困難症例に対する様々な工夫

演者 紺野 潤(函館中央病院 内科・消化器科)
共同演者 渡邉 豊(函館中央病院 内科・消化器科), 廣田 ジョージョ(函館中央病院 内科・消化器科), 吉田 武史(函館中央病院 内科・消化器科), 東川 晋語(函館中央病院 内科・消化器科), 坂口 大輔(函館中央病院 内科・消化器科), 伊藤 淳(函館中央病院 内科・消化器科), 大北 一郎(函館中央病院 内科・消化器科)
抄録 当科ではRFA治療困難例に対して様々な工夫をしているので報告する。当科におけるRFA治療困難例に対する工夫1. 腫瘍径3cm以上の腫瘍  A.カテーテル併用法ーバルーン閉塞、TAE B.側溝より生食やエタノールを注入  C.多穿刺 pull back法2.横隔膜下の穿刺しずらい場所にある腫瘍  A.人工胸水 B.胸腔鏡下3.肝表面にあり、穿刺にて播種の可能性のある腫瘍や消化管が側にある腫瘍  A腹腔鏡下4.超音波にて描出が難しい腫瘍   A.CTガイド下 B.造影超音波下(CO2、ソナゾイド)  C. Real-time Virtual Sonography(RVS)システムこれらの中で、1-C、2-A、3-A、4-Cについて実際の症例を提示する。大型肝腫瘍に対する動脈閉塞併用下多穿刺pull back法によるRFA症例は66歳 男性。CTHAにて肝S8に5cm大の肝細胞癌を認めた。血管造影下にバルーンで固有肝動脈を閉塞し、Cool tip 3cm針で8箇所、RFAを施行した1週間後のダイナミックCTにて十分なmarginをとってablationされていた。横隔膜直下の肝腫瘍に対する人工胸水併用RFA症例は81歳 男性。CTHAにて肝S8に2cm大の肝細胞癌を認めた。横隔膜直下で、RFAにて肺損傷の危険があると考え、人工胸水を作成し、Cool tip 2cm針でRFAを施行した1週間後のダイナミックCTにて十分なmarginをとってablationされており肺損傷は認めなかった。肝表在の腫瘍に対する腹腔鏡下RFA症例は72歳 男性。CTHAにて肝S3に3cm大の雪だるま状の肝細胞癌を認めた。肝表面に突出しておりRFAにて、播種の危険があると考え、、腹腔鏡下RFAを施行した。1週間後のダイナミックCTにて十分なmarginをとってablationされていた。Real-time Virtual Sonography(RVS)システムを利用したRFA症例は67歳 女性。CTHAにて肝S7/8に2.5cm大の肝細胞癌を認めた。超音波検査では描出不良で、RVSシステムを併用してRFAを施行した。1週間後のダイナミックCTにて十分なmarginをとってablationされていた。
索引用語 HCC, RFA