セッション情報 一般演題

タイトル 163:

肝炎症性偽腫瘍の一例

演者 伊藤 淳(函館中央病院 内科・消化器内科)
共同演者 東川 晋語(函館中央病院 内科・消化器内科), 坂口 大輔(函館中央病院 内科・消化器内科), 大北 一郎(函館中央病院 内科・消化器内科), 吉田 武史(函館中央病院 内科・消化器内科), 廣田 ジョージョ(函館中央病院 内科・消化器内科), 本間 紀之(函館中央病院 内科・消化器内科), 紺野 潤(函館中央病院 内科・消化器内科), 渡邉 豊(函館中央病院 内科・消化器内科), 川村 詔導(函館中央病院 内科・消化器内科), 田本 英司(函館中央病院 外科), 児嶋 哲文(函館中央病院 外科), 池田 仁(函館中央病院 病理診断科)
抄録 症例は50歳代の男性。発熱、咽頭痛を主訴に近医受診し、内服薬による加療が施行されたが、肝機能障害も認めるようになったため、当科紹介受診となった。当科初診時の採血にて肝機能障害、高度の炎症反応を認め、CTにて肝外側区に境界不明瞭で、一部に充実成分を有する多房性の腫瘍を指摘された。肝膿瘍と判断し、経皮経肝膿瘍ドレナージ術が施行された。抗生剤、ドレナージによる加療にて炎症反応は軽度ながら改善傾向を示したが、不十分であり、CTにて腫瘍の増大を認め、内部の造影効果を伴う充実成分の増大も認めた。悪性腫瘍の合併の可能性が否定できなかったため、肝外側区域、内側区域部分切除が施行された。病理組織検査では悪性所見はなく、リンパ球や形質細胞の高度な細胞浸潤を伴う線維の増生を認め、肝炎症性偽腫瘍と診断された。悪性腫瘍との鑑別に苦慮した肝炎症性偽腫瘍の一例を経験したので報告する。
索引用語 肝炎症性偽腫瘍, 炎症性腫瘤