セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 089:胆管炎に合併した感染性肝嚢胞の一例 |
演者 | 森田 康太郎(JA北海道厚生連 旭川厚生病院 消化器科) |
共同演者 | 柳川 伸幸(JA北海道厚生連 旭川厚生病院 消化器科), 藤永 明裕(JA北海道厚生連 旭川厚生病院 消化器科), 高橋 慶太郎(JA北海道厚生連 旭川厚生病院 消化器科), 藤林 周吾(JA北海道厚生連 旭川厚生病院 消化器科), 立花 靖大(JA北海道厚生連 旭川厚生病院 消化器科), 前田 重明(旭川医科大学 第3内科), 佐藤 智信(JA北海道厚生連 旭川厚生病院 消化器科), 後藤 充(JA北海道厚生連 旭川厚生病院 消化器科), 斎藤 義徳(JA北海道厚生連 旭川厚生病院 消化器科), 折居 裕(JA北海道厚生連 旭川厚生病院 消化器科), 柴田 好(JA北海道厚生連 旭川厚生病院 消化器科) |
抄録 | 症例は80歳代、女性。1997年頃より肝外側区の嚢胞を指摘、2002年に長径70mm、2007年に92mm程度まで増大していたが無症状につき経過観察となっていた。2007年に総胆管結石による胆管炎を発症し内視鏡的十二指腸乳頭切開・砕石術を施行、次いで2009年および2012年3月に総胆管結石を再発し砕石術を受けた経過がある。2012年8月に腹痛・嘔吐が出現し当科を受診、造影CT・血液所見より総胆管結石の再発による胆管炎が疑われた。CTで肝嚢胞は長径97mmで内部は均一であった。緊急ERCPで総胆管内に10mm大の結石を3個認め、チューブステントを留置し入院となった。翌日以降も心窩部痛は改善せず高熱が続いたためERCP後4日目に単純CTを再検したところ肝嚢胞の長径は115mmに増大していた。嚢胞感染を疑い経皮経肝嚢胞ドレナージを実施、初日のみで約500mLの膿汁が流出した。流出量の減少を待ってドレナージ開始17日目および22日目にエタノール注入による嚢胞廃絶術を施行した。同時にドレーンから造影を行ったが胆管は描出されず、また経過中にドレーンから胆汁様の排液もみられなかった。ドレナージ開始29日目にERCPを再検し総胆管結石を砕石、胆管造影では胆管と嚢胞の交通は証明できなかった。同時に肝嚢胞ドレーンも抜去したがその後も症状の再燃なく経過し退院となった。今回われわれは総胆管結石・胆管炎に合併した感染性肝嚢胞の一例を経験したので若干の文献的考察を加え報告する。 |
索引用語 | 感染性肝嚢胞, 胆管炎 |