セッション情報 |
一般演題(専修医(卒後3-5年))
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タイトル |
015:Clinical biomarkerからみた切除不能大腸癌における1st-line Cetuximabの治療成績
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演者 |
大須賀 崇裕(北海道がんセンター 消化器内科) |
共同演者 |
佐川 保(北海道がんセンター 消化器内科), 佐藤 康裕(北海道がんセンター 消化器内科), 中村 とき子(北海道がんセンター 消化器内科), 藤川 幸司(北海道がんセンター 消化器内科), 高橋 康雄(北海道がんセンター 消化器内科) |
抄録 |
【背景と目的】大腸癌治療は分子標的治療薬の登場以降、 “personalized therapy (個別化医療)” の時代となり、biomarkerによる治療選択が注目を集めている。一方、個々の患者の病態・予後Groupingやearly tumor shrinkage(ETS)などといったclinical biomarkerといった観点からの個別化も注目されつつある。そこで当院で1st-lineでCetuximabによる治療を施行した症例におけるclinical biomarkerからみた治療成績について検討した。【対象と方法】2011年2月から2012年10月までに1st-lineでCetuximabを投与した24例を対象とし、retrospectiveに治療成績を検討した。Schmollらによる病態別GroupingおよびETSの有無ごとの治療成績について検討した。【結果】平均年齢62歳(47-81)、男/女:11/13。PS 0/1/2/3:11/6/5/2、Group 1/2/3:6/15/3、原発は結腸/直腸:13/11、原発巣の切除例/未切除例:11/13、進行例/再発例:19/5、全例がKRAS野生型であり、転移臓器は肝が13例でもっとも多く、以下、肺が7例、遠隔リンパ節が4例、卵巣が3例などであった。併用レジメンはOxaliplatin base 14例、CPT-11 base 7例、単独 3例であった。奏効率はOxaliplatin base/CPT-11 base/単独:64%/29%/0%であり、Oxaliplatin base症例で良い傾向だった。Group1/2/3別の奏効率:83%/21%/67%、ETS:80%/50%/67%、PFS:未到達/6.8M/未到達、OS:未到達/10.5M/未到達であった。ETS+/-でのPFS:未到達/4.0M、OS:未到達/10.4M であった。Group1症例のうち4例(67%)がconversion 手術が可能であり、いずれも無再発生存中である。【結論】今後は、KRAS変異の有無だけではなく、病態、予後も考慮したうえで治療選択を行う「個別化治療」が重要であると考えられた。 |
索引用語 |
大腸癌, Cetuximab |