セッション情報 | 一般演題(専修医(卒後3-5年)) |
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タイトル | 026:生検後に自然縮小を認めた、高分化型肝細胞癌の一例 |
演者 | 石川 和真(王子総合病院 消化器内科) |
共同演者 | 奥田 敏徳(王子総合病院 消化器内科), 土居 忠(王子総合病院 消化器内科), 松野 鉄平(王子総合病院 消化器内科), 植村 尚貴(王子総合病院 消化器内科), 南 伸弥(王子総合病院 消化器内科), 橋本 亜香利(王子総合病院 血液腫瘍内科), 藤見 章仁(王子総合病院 血液腫瘍内科), 蟹澤 祐司(王子総合病院 血液腫瘍内科) |
抄録 | 【症例】76歳、女性。もともとC型肝硬変で、他院にてフォローされていたが、2009年2月に肝性脳症で当院へ搬送となったことを契機に、以後当科フォローとなっていた。USとCTにて画像フォローを行なっていたが、2011年9月のUSにて肝S7に2つの腫瘤性病変を認めた。一方の21mmの病変は造影CTにて典型的な中分化型HCCパターンを示し、同年10月にTACEを行った。もう一方の15mmの病変はCTAPでiso-low density、CTHAでもiso-low densityを呈し、dysplastic noduleと高分化型HCCとの鑑別が問題となったが、本人とも相談の上で画像フォローの方針とした。しかし、その後の経過でCTにて同病変に増大傾向を認めたことから、2012年3月に肝腫瘍生検を施行したところ、高分化型肝細胞癌と診断された。同年5月に治療目的に当科入院となったが、その際のCTにて肝腫瘍の自然縮小を認め、EOB-MRI、ソナゾイドUSでも同様に腫瘍縮小を認めた。以降外来で定期的に造影CT、ソナゾイドUSを施行しているが、同病変は更に縮小し、現在は画像上同定できなくなっている。 【結語】生検による組織診断後、治療までの期間に自然縮小・消失した高分化型肝細胞癌の一例を経験した。文献学的考察を加えて報告する。 |
索引用語 | 肝細胞癌, 自然縮小 |