セッション情報 | シンポジウム1「高齢者における消化管疾患の診断・治療の問題」 |
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タイトル | S1-9:当科における高齢者大腸癌の外科治療成績 |
演者 | 植木 知身(札幌医科大学 第1外科 ) |
共同演者 | 古畑 智久(札幌医科大学 第1外科 ), 沖田 憲司(札幌医科大学 第1外科 ), 西舘 敏彦(札幌医科大学 第1外科 ), 秋月 恵美(札幌医科大学 第1外科 ), 伊東 竜哉(札幌医科大学 第1外科 ), 小川 宰司(札幌医科大学 第1外科 ), 久木田 和晴(札幌医科大学 第1外科 ), 石井 雅之(札幌医科大学 第1外科 ), 信岡 隆幸(札幌医科大学 第1外科 ), 平田 公一(札幌医科大学 第1外科 ) |
抄録 | 【目的】手術の低侵襲化や術後管理の進歩によって、高齢者に対しても安全に手術が施行できる機会が増加してきている。本検討では、高齢者に対する外科治療の現状と術後生存期間について検討した。【対象と方法】対象は2003年~2011年に当科にて手術が施行された658例。80歳以上を高齢者群、79歳以下を非高齢者群とし、症例の背景、術式、術後合併症および生存期間について解析を行った。【結果】高齢者手術症例は90例(13.8%)であり、2003年~2005年では23例(12.8%)、2006年~2008年では29例(15.3%)、2009年~2011年では38例(19.1%)と徐々に増加していた。高齢者群は非高齢者群と比較して、男性症例が少ない(p<0.05)、Stage4症例が少ない(p<0.05)、直腸癌が少ない(p<0.05)、ASA分類3、4が多い(p<0.05)という特徴があった。施行手術に関しては、腹腔鏡下手術率、肛門温存率については2群間に差を認めなかった。根治度A症例におけるD3手術施行率は、高齢者群63.0%、非高齢者群73.9%であり高齢者群で低率であった(p<0.05)。術後合併症は、高齢者群11.1%、非高齢者群16.0%に認め、2群間に差を認めなかった。3年無再発生存率(高齢者、非高齢者)は、Stage0、1(100%、98.0%)、Stage2(75.5%、84.4%)、Stage3(74.0%、65.5%)、5年全生存率は、Stage0、1(100%、95.5%)、Stage2(79.4%、84.5%)、Stage3(81.3%、79.9%)であり、全てのステージおいて2群間に差を認めなかった。【結語】1.高齢者群は、非高齢者群と比較して背景に差を認めるものの、術後合併症発生率、生存率において差を認めなかった。2.高齢者に併存する疾患の術前評価を十分に行い、適切な術式を選択することが重要と思われた。 |
索引用語 | 高齢者, 外科治療 |