セッション情報 一般演題

タイトル 120:

Clear cell sarcomaに類似した食道粘膜下腫瘍の一例

演者 立花 靖大(旭川厚生病院 消化器科)
共同演者 高橋 慶太郎(旭川厚生病院 消化器科), 藤林 周吾(旭川厚生病院 消化器科), 藤永 明裕(旭川厚生病院 消化器科), 森田 康太郎(旭川厚生病院 消化器科), 佐藤 智信(旭川厚生病院 消化器科), 後藤 充(旭川厚生病院 消化器科), 斎藤 義徳(旭川厚生病院 消化器科), 柳川 伸幸(旭川厚生病院 消化器科), 折居  裕(旭川厚生病院 消化器科), 柴田 好(旭川厚生病院 消化器科), 櫻井 宏治(旭川厚生病院 臨床検査科), 佐藤 啓介(旭川医科大学 病理学講座 免疫病理分野)
抄録 症例は50歳代の男性で2011年12月頃から嚥下時のつかえ感を自覚し2012年4月中旬に近医受診され,上部消化管内視鏡検査で食道粘膜下腫瘍を認め5月上旬当科紹介初診となる.上部消化管内視鏡では門歯から32cm~36cmに広がる4cm大の粘膜下腫瘍を認め,EUS(超音波内視鏡)では同部位に境界明瞭な大部分がhigh echo,一部low echoな腫瘍を認めた.CTでは胸部下部食道に4cm大の腫瘍を認め,PET-CTでは病変部に一致して異常集積(SUV=6.0)を認めた.EUS-FNA(EUSガイド下穿刺吸引細胞診)では肉腫が疑われたが確定診断には至らなかった.諸検査より悪性の食道粘膜下腫瘍が疑われたため当院外科に受診され6月上旬,食道亜全摘術および胸部食道-形成胃管胸腔内吻合を施行された.切除標本では胸部下部食道に30×23×23mm大の粘膜下に広がる境界明瞭な腫瘍を認めた.病理検査では紡錘形細胞の束状構造,錯綜配列を形成する部分と卵円形細胞が胞巣状構造を示し増生する成分が混在していた.免疫染色ではCD34(partial+),S-100(+),vimentin(+),Desmin(-),NSE(+),a-SMA(-),ミオグロビン(-),MIB-1(+),c-kit(-),TTF(-),SOX-10(+)であった.病理組織診断ではClear cellsarcoma-like tumorであり,現在詳細検討中である.Clear cell sarcoma類似の食道粘膜下腫瘍の一例を経験したので若干の文献的考察を加え報告する.
索引用語 clear cell sarcoma, 食道粘膜下腫瘍