セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 182:胃底部に認める多発白色扁平隆起病変の後ろ向き検討 |
演者 | 大野 正芳(北海道大学 医学部 消化器内科) |
共同演者 | 大森 沙織(北海道大学 医学部 消化器内科), 鈴木 美櫻(北海道大学 医学部 消化器内科), 高橋 正和(北海道大学 医学部 消化器内科), 清水 勇一(北海道大学 医学部 消化器内科), 小野 尚子(同光学医療診療部), 間部 克裕(同光学医療診療部), 加藤 元嗣(同光学医療診療部), 結城 敏志(同腫瘍センター), 小松 嘉人(同腫瘍センター), 山本 純司(大黒胃腸内科病院), 中川 学(中川胃腸科クリニック), 中川 宗一(中川胃腸科クリニック), 坂本 直哉(北海道大学 医学部 消化器内科) |
抄録 | 【目的】Helicobacter pylori(以下HP)陰性者やプロトンポンプ阻害薬(以後PPI)服用者に、胃底腺ポリープが、HP感染者に過形成性ポリープが発生することは知られている。また、内視鏡的に両者と区別される多発性の白色扁平隆起病変を胃底部に認めることがある。今回はこの多発性の白色扁平隆起病変について後ろ向きに検討した。【方法】2012年4月~11月まで当院で施行された上部消化管内視鏡検査1589件、1510症例を後ろ向きに検討し、胃底部を中心に多発する辺縁鋸歯状の白色扁平隆起を検索した。また、HP感染、除菌の有無、萎縮性変化、PPIなど酸分泌抑制薬の内服、病理組織について検討した。【結果】白色扁平隆起を認めたものは1510症例中、19例(1.2%)であった。年齢は51歳~80歳(平均68.2歳)で男:女(4:15)と女性が多く認められた。HP感染に関しては、感染7人、除菌後を含む既感染が11人、未感染1人であった。萎縮性変化に関しては、萎縮あり18人、萎縮なし1人であり、ほとんどが萎縮を認めていた。PPI内服に関しては、現在内服5人、以前内服9人、H2RA内服2人、不明3人であった。内服の既往も含めると73.6%がPPI内服をしていた。病理検体に関しては、14例生検しており、生検結果はほとんどが過形成性ポリープとの返答であったが、病理標本を再検討すると、腺窩上皮過形成に加え軽度の胃底腺の拡張を認め、胃底腺ポリープの特徴も有していたものが大半であった。【結論】胃底部に多発白色扁平隆起を認める症例は、HP感染による萎縮例でかつ除菌後かPPI内服をしているものが多く、これらの病変の発生に関与している可能性が示唆された。同病変の発生機序などについて今後のさらなる検討が必要である。 |
索引用語 | 白色扁平隆起, HP感染 |