セッション情報 一般演題(専修医(卒後3-5年))

タイトル 011:

当科における胃癌・大腸癌患者のCVポート使用状況と合併症

演者 那須野 央(札幌医科大学 第一内科)
共同演者 斉藤 真由子(札幌医科大学 第一内科), 飯田 智哉(札幌医科大学 第一内科), 伊志嶺 優(札幌医科大学 第一内科), 須藤 豪太(札幌医科大学 第一内科), 一色 裕之(札幌医科大学 第一内科), 鈴木 亮(札幌医科大学 第一内科), 山本 英一郎(札幌医科大学 第一内科), 能正 勝彦(札幌医科大学 第一内科), 山下 健太郎(札幌医科大学 第一内科), 有村 佳昭(札幌医科大学 第一内科), 古畑 智久(札幌医科大学 第一外科), 篠村 恭久(札幌医科大学 第一内科)
抄録 【背景】皮下埋め込み型中心静脈ポート(CVポート)は、進行大腸癌に対するFOLFOX療法、FOLFIRI療法などの外来化学療法に必須であり、進行胃癌に対する化学療法や緩和治療にも有用である。一方、CVポートに関連した合併症には感染やカテーテル断裂、血栓形成などさまざまなものがある。今回われわれはCVポートの使用状況と合併症について検討した。【対象と方法】2010年1月から2012年10月の期間に新規に当科を受診した胃癌・大腸癌のうち、当院でCVポートを留置した35例(合計38回留置)を対象とし、診療録からretrospectiveにデータを収集した。【結果】CVポート留置例35例の患者背景は、年齢中央値65歳(28-83歳)、男性 / 女性が21 / 14例、胃癌 / 大腸癌が9 / 26例、CVポート留置目的は進行再発胃癌・進行再発大腸癌の化学療法目的が24例(69%)、大腸癌術後補助化学療法目的が7例(20%)、緩和治療目的が4例(11%)であった。合計38回のCVポート増設術におけるポート増設部位は、右前胸部が24回(63%)、左上腕が13回(34%)、左前胸部が1例(3%)であり、2012年4月以降では左上腕に留置する症例が多かった。合併症は、カテーテル断裂が1例、カテーテル逸脱が1例、ポート増設時の鎖骨下穿刺による気胸が1例、カテーテル感染2例、皮膚ポケット部位の感染が1例であった。【結語】今回の検討期間では6例のCVポート関連合併症が確認された。当科では最近左上腕へのポート留置症例が増えてきており、上腕部留置例の方が前胸部留置例よりも重大な合併症が少ない印象である。
索引用語 CVポート, 合併症