セッション情報 一般演題(専修医(卒後3-5年))

タイトル 023:

当院におけるC型慢性肝炎に対する三剤併用療法の治療成績-IL28Bと前治療内容の観点より-

演者 宮川 麻希(札幌厚生病院 第三消化器科)
共同演者 中島 知明(札幌厚生病院 第三消化器科), 小関 至(札幌厚生病院 第三消化器科), 木村 睦海(札幌厚生病院 第三消化器科), 荒川 智宏(札幌厚生病院 第三消化器科), 桑田 靖昭(札幌厚生病院 第三消化器科), 佐藤 隆啓(札幌厚生病院 第三消化器科), 大村 卓味(札幌厚生病院 第三消化器科), 髭 修平(札幌厚生病院 第三消化器科), 狩野 吉康(札幌厚生病院 第三消化器科), 豊田 成司(札幌厚生病院 第三消化器科)
抄録 【背景・目的】C型慢性肝炎のGenotype1型高ウイルス量の治療として,ペグインターフェロンα-2b(Peg-IFN)/リバビリン(RBV)/テラプレビル(TPV)を用いた三剤併用療法が行えるようになり,SVR率は飛躍的に向上した。当院で施行した三剤併用療法の症例において,治療成績を検討する事を目的とした。【方法】2011年12月より当院で三剤併用療法を施行し,治療終了後4週まで経過観察可能であった50症例を対象とした。IL28Bの内訳は TT 33例, TG/GG 17例であり,また前治療内容の内訳は初回治療20例, 前治療再燃16例, 前治療無効14例であった。IL28B別,前治療内容別に治療成績を比較検討した。【成績】全体のRVR率は82.0%(41/50, TT 29/33, TG/GG 12/17), ETR率は87.2%(34/39, TT 25/27, TG/GG 9/12)であった。またETRを達成した全症例でSVR4が得られ,さらに治療終了後12週まで経過観察出来た27症例では,1例(GG,初回治療例)に再燃を認めるのみであった。初回治療例では,RVR率は75.0%(15/20, TT 12/14, TG/GG 3/6), ETR率は94.1%(16/17, TT 11/11, TG/GG 5/6)であった。前治療再燃例では,RVR率は93.8%(15/16, TT 11/12, TG/GG 4/4), ETR率は85.7%(12/14, TT 10/11, TG/GG 2/3)であった。前治療無効例では,RVR率は64.3%(9/14, TT 4/7, TG/GG 5/7), ETR率は75.0%(6/8, TT 4/5, TG/GG 2/3)であった。副作用中止例は3例(重度の貧血,全身倦怠感,骨盤内感染症),VBT症例は5例,延長投与中は8例(うち前治療無効4例)であった。【結論】初回治療例及び前治療再燃例では,約9割と高率にETRが得られた。また前治療無効例でもTT症例においては,約8割でETRが得られた。ETRを達成した全症例で,SVR4が得られた。
索引用語 C型慢性肝炎, 三剤併用療法