セッション情報 一般演題

タイトル 125:

胸腔鏡に実施する食道癌サルベージ手術の手術成績

演者 七戸 俊明(北海道大学 消化器外科II)
共同演者 加藤 健太郎(北海道大学 消化器外科II), 海老原 裕磨(北海道大学 消化器外科II), 倉島 庸(北海道大学 消化器外科II), 阿部 紘丈(北海道大学 消化器外科II), 土川 貴裕(北海道大学 消化器外科II), 田中 栄一(北海道大学 消化器外科II), 平野 聡(北海道大学 消化器外科II)
抄録 (はじめに)食道癌のサルベージ手術は、R0手術が実施可能であった場合には長期生存が期待できるが、術後合併症や手術関連死亡が多いとされている。当科ではサルベージ手術に対しても通常手術と同様に手術症例全例に対して胸腔鏡下食道切除術を施行しているので、その術式と成績について報告する。
(対象)1998年から2012年までのサルベージ食道切除術を行った22例
(術式)T2以深の症例や、T4のdown stage症例に対しては、用手補助下の胸腔鏡手術を採用することで手術の安全性を担保している。また、主に表在癌に対しては腹臥位の胸腔鏡手術を採用しより低侵襲の手術を目指している。リンパ節郭清は標準手術が3領域郭清であるのに対して、サルベージ手術では治療の経過中に転移を認めた部位のみの郭清としている。
(結果) 全例に対して、鏡視下の胸部操作で手術を開始したが、右肺下葉・心嚢合併切除を要した1例で小開胸に移行した。術死・在院死亡はなく、R0手術は16例(73%)で達成可能であった。サルベージ手術を実施した後の5年生存率(Overall survival)は16.5%であった。
(まとめ)手術リスクの高いサルベージ手術に対して、低侵襲の胸腔鏡下食道切除術を安全に実施可能であった。
索引用語 食道癌, サルベージ