セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 151:当院における超音波内視鏡下ドレナージ術の検討 |
演者 | 碇 修二(北海道消化器科病院 内科) |
共同演者 | 町田 卓郎(北海道消化器科病院 内科), 木下 幸寿(北海道消化器科病院 内科), 藤澤 良樹(北海道消化器科病院 内科), 加藤 貴司(北海道消化器科病院 内科), 佐々木 清貴(北海道消化器科病院 内科), 山田 裕人(北海道消化器科病院 内科), 加賀谷 英俊(北海道消化器科病院 内科), 中村 秀明(北海道消化器科病院 内科), 目黒 高志(北海道消化器科病院 内科), 堀田 彰一(北海道消化器科病院 内科) |
抄録 | 【対象】超音波内視鏡下ドレナージ術を試みた20例(膵仮性嚢胞6例(EUS-PCD)、術後膿瘍6例(EUS-AD)、胆道2例(EUS-BD1,EUS-GBD1)、膵管3例(EUS-PD)、輸入脚3例(EUS-ALD)につき検討を行った。【結果】1)EUS-PCDは手技成功率6/6(100%)であり、全例で嚢胞の縮小/消失を認めたが、嚢胞が多発していた1例では初回治療のみでは完治得られず、後日EUS下吸引とEPS挿入を必要とした。偶発症は1例に穿刺部出血を認めたが、保存的に改善した。2)EUS-AD例の初回手術内訳は、胃癌3、膵癌1、膵内分泌腫瘍1、肝癌1であった。手技成功率は6/6(100%)であったが、初回が吸引のみであった1例は、後日再発し、内外瘻術を必要とした。最終的に全例で、膿瘍の縮小/消失を認めた。偶発症は1例にステントの膿瘍内迷入と1例のステント逸脱が認められたが、それぞれ内視鏡下の回収、再ドレナージにて対処可能であった。3)EUS下胆道ドレナージは、切除不能膵癌、切除不能胆管癌に対し、それぞれPTBD、PTGBD後にEUS-BD、EUS-GBDを施行した。ともに偶発症認めることなく、手技は成功し、臨床的効果も得られた。4)経乳頭アプローチが困難であった、膵石症2例と膵頭十二指腸切除(PD)後膵管空腸吻合不全1例に対し、EUS-PDを試みた。膵石症の1例でのみ手技は成功し(33.3%)、同症例はRendezvous法にて経乳頭的にEPSを挿入し得た。偶発症はいずれにもみられなかった。5)悪性輸入脚閉塞3例(胆管癌術後再発2、胃癌術後再発1)に対し、EUS-ALDを施行した。胆管癌術後症例に対しては、一期的にEMSを挿入し、胃癌術後症例に対しては、チューブステントを挿入した。偶発症は、胃癌症例においてleakageによる腹膜炎をきたし、3日後に外科手術を必要とし、胆管癌術後1例において、EMSの自然脱落を認めた。【考察】EUS-PCDに関しては、既報通り比較的安全で高い治療効果が得られ、またEUS-ADもEUS-PCDと同様の手技で治療が可能であった。EUS-PDは、膵実質が硬い例では穿刺そのものが困難であり、技術の向上が必要と思われた。EUS-ALDに関しては、有用性が示唆されるが、重篤な偶発症も経験しており、慎重な対応が必要である。 |
索引用語 | 超音波内視鏡, ドレナージ術 |