セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 通電ダイレーターを用いたInterventional EUSの成績 |
演者 | 矢根 圭(手稲渓仁会病院 消化器病センター) |
共同演者 | 潟沼 朗生(手稲渓仁会病院 消化器病センター), 真口 宏介(手稲渓仁会病院 消化器病センター), 高橋 邦幸(手稲渓仁会病院 消化器病センター), 小山内 学(手稲渓仁会病院 消化器病センター), 金 俊文(手稲渓仁会病院 消化器病センター), 高木 亮(手稲渓仁会病院 消化器病センター), 松本 和幸(手稲渓仁会病院 消化器病センター), 権 勉成(手稲渓仁会病院 消化器病センター), 松森 友昭(手稲渓仁会病院 消化器病センター), 友成 暁子(手稲渓仁会病院 消化器病センター) |
抄録 | 【目的】通電ダイレーターを用いたInterventional EUSの成績について検討する.【対象と方法】2013年4月までに,通電ダイレーターを用いてInterventional EUSを施行した9例を対象とした.男性7,女性2,平均年齢68歳(50~86歳).内訳はEUS下膵仮性嚢胞ドレナージ(EUS-CD)6,EUS下肝外胆管ドレナージ(EUS-CDS)3.19G針にて嚢胞あるいは肝外胆管を穿刺,GWを誘導し,通電ダイレーター(6Fr.Cysto-Gastro-Set)を用いて瘻孔を拡張した.その後EUS-CDでは7-10FrのSoehendra dilation catheterを用いて2本目のGWを嚢胞内に誘導,ステントとドレナージチューブを同時に留置し,EUS-CDSではステント留置とした.検討項目は,1)手技成功率,2)手技時間,3)留置ステントおよびチューブ,4)臨床的成功率,5)早期偶発症,とした.【成績】1)手技成功率は89%(8/9)であり、内訳はEUS-CD 100%(6/6),EUS-CDS 67%(2/3)であった.不成功例は胆管穿刺後に内視鏡が穿刺ラインから移動し,拡張操作が困難となり手技を断念した.2)手技時間はEUS-CDで平均37.5分(18~51分),EUS-CDSは22分、26分であった.3)EUS-CDでは全例7Frのpigtail型ステントと5Frから7.5Frのpigtail型ENBDチューブを一期的に留置した。EUS-CDSでは7Frのstraight型ステントを留置した.4)手技成功8例のうち,EUS-CDの1例はドレナージ効果が得られず,後日施行した嚢胞壁のブラシ細胞診で癌陽性であり,外科切除にて嚢胞変性を伴う膵腺房細胞癌と診断した.EUS-CDSの1例は処置翌日に誤嚥性肺炎を発症し,66日後に死亡した.全体の臨床的成功率は75%(6/8)であった.5) 偶発症率は22%(2/9)であり、内訳は誤嚥性肺炎1,EUS-CDS不成功例での腹膜炎1であった.腹膜炎はPTBDと抗生剤投与で改善した.【結論】通電ダイレーターの使用によりEUS-CD,CDSのいずれにおいても,穿刺後の拡張手技が簡便となった.特にEUS-CDにおいては比較的短時間で一期的な内外瘻が可能であった.通電ダイレーターは有用な処置具と考えられるが,手技の際には常に穿刺ラインの軸を保つ事が重要である. |
索引用語 | 通電ダイレーター, Interventional EUS |