セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 胆嚢癌あるいは肝内胆管癌による悪性肝門部胆管狭窄に対する術前胆道ドレナージ |
演者 | 桑谷 将城(北海道大学 消化器内科) |
共同演者 | 河上 洋(北海道大学 消化器内科), 川久保 和道(北海道大学 消化器内科), 久保 公利(北海道大学 消化器内科), 工藤 大樹(北海道大学 消化器内科), 阿部 容子(北海道大学 消化器内科), 平野 聡(北海道大学 消化器外科II), 坂本 直哉(北海道大学 消化器内科) |
抄録 | 【背景】胆嚢癌 (GBC) あるいは肝内胆管癌 (ICC)による悪性肝門部胆管狭窄 (MHBS) に対する術前胆道ドレナージ法(PBD)として,内視鏡的経鼻胆道ドレナージ(ENBD),経皮経肝的胆道ドレナージ(PTBD),内視鏡的胆道ステント留置(EBS)のいずれが最も適切かについては,いまだ議論がある. 【目的】 GBCあるいはICCによる悪性肝門部胆管狭窄に対する適切なPBDを明らかにすること. 【対象と方法】 2000年~ 2012年の間, GBCあるいはCCCによる悪性肝門部胆管狭窄を呈し,ENBD,PTBD,EBSのいずれかでPBDを行った58 例.最初に行ったPBDによって ENBD群(n=35),EBS群(n=8),PTBD群(n=15)の3群に分け,患者背景,ドレナージ効果および偶発症に関する検討を後方視的に行った. 【結果】 男女比 33:25,平均年齢67.7 歳.GBC 46例,ICC 12例.術前血液検査データ,減黄期間(ENBD,21.2;EBS,28.6;PTBD,33.4 日),初回ドレナージから外科的切除までの期間(ENBD,58.9;EBS,82.1;PTBD,72.9 日)に関して,3群間に明らかな差は見られなかった.偶発症は ENBD群で14%(5/35,逸脱,3; 閉塞,2), EBS群で75%(6/8,閉塞,4;逸脱,1;膵炎,1),PTBD群で27%(4/15,逸脱,2;癌の播種,1; 門脈損傷,1)であった(P=0.008). 【結語】 GBCあるいはICCによる悪性肝門部胆管狭窄に対する最も適切な術前ドレナージ法はENBDである. |
索引用語 | 胆道ドレナージ, 肝門部 |