セッション情報 | 一般演題(専修医(卒後3-5年)) |
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タイトル | 分枝型膵管内乳頭粘液性腫瘍の経過観察中に発見されたpT1膵癌の1切除例 |
演者 | 在原 洋平(伊達赤十字病院 消化器科) |
共同演者 | 久居 弘幸(伊達赤十字病院 消化器科), 小柴 裕(伊達赤十字病院 消化器科), 宮崎 悦(伊達赤十字病院 内科), 前田 喜晴(伊達赤十字病院 外科), 佐藤 正文(伊達赤十字病院 外科), 川崎 亮輔(伊達赤十字病院 外科), 行部 洋(伊達赤十字病院 外科), 平子 匡(札幌医科大学 腫瘍・血液内科学講座), 池田 裕貴(札幌医科大学 腫瘍・血液内科学講座) |
抄録 | 近年、分枝型膵管内乳頭粘液性腫瘍 (BD-IPMN)と通常型膵管癌 (膵癌)が高率に合併することや、BD-IPMNの経過観察中に膵癌が比較的高率に発生することが報告されているが、pT1膵癌の発生例の報告は散見されるのみである。今回我々は、BD-IPMNの経過観察中に発見されたpT1膵癌の1切除例を経験したので貴重な症例と考え報告する。 症例は84歳、男性。平成14年11月の検診のUSで主膵管拡張を指摘され、同年12月当科受診。家族歴や既往歴では特記すべきことなく、血液検査でも腫瘍マーカーを含め異常は認めなかった。MRCP/EUSでは、膵頭部に10mmの嚢胞性病変を2個認め、主膵管は5mmであったが、明らかな壁在結節は指摘できなかった。十二指腸内視鏡では主乳頭はやや開大し、ERCPでは主膵管との交通と粘液と考えられる主膵管内の透亮像を認め、BD-IPMNと診断した。膵液細胞診では、class Iであった。その後、1年に1回の定期検査を施行していたが (平成17年、20年、24年は本人の都合により受診できず)、平成25年2月のMRCPでBD-IPMNに著変はないものの、体部主膵管の狭窄所見あり、EUSでは、1.1x0.8cmの不整形低エコー腫瘤を認めた。経胃的にEUS-FNAを施行し、細胞診でclass V (腺癌)、組織診でも腺癌疑いと診断された。 同年3月に当院外科で膵体尾部切除を施行。病理では、Pb、pTS1(1.0x0.9cm)、結節型、tub1、intermediate type、INFβ、ly1、v0、ne0、mpd(+)、pS(-)、pRP(-)、pPV(-)、pA(-)、pPL(-)、pOO(-)、pT1N0M0、pPCM(-)、pDPM(-)、Stage Iであり、PanIN1-2相当の異型上皮が主膵管および分枝膵管内に広範囲に認められた。術後経過は良好で、4月に退院し、現在外来にてgemcitabineによる術後補助化学療法を施行中である。 |
索引用語 | 分枝型膵管内乳頭粘液性腫瘍, pT1膵癌 |