セッション情報 一般演題

タイトル

胃癌切除後4年目, 8年目と二度の転移性大腸癌を認めた1症例

演者 高坂 琢磨(釧路労災病院 内科)
共同演者 小田 寿(釧路労災病院 内科), 石川 麻倫(釧路労災病院 内科), 立野 貴大(釧路労災病院 内科), 八木澤 允貴(釧路労災病院 内科), 澤田 憲太郎(釧路労災病院 内科), 村中 徹人(釧路労災病院 内科), 梅村 真知子(釧路労災病院 内科), 加藤 励(釧路労災病院 内科), 高橋 一宏(釧路労災病院 内科), 曽我部 進(釧路労災病院 内科), 太宰 昌佳(釧路労災病院 内科), 宮城島 拓人(釧路労災病院 内科), 小笠原 和宏(釧路労災病院 外科)
抄録 【症例】70歳代女性.2004年9月胃癌cStageI(L,0-IIc)に対して幽門側胃切除+D2郭清+B-I再建+胆嚢摘出術を施行した.術後病理組織学的診断はpor2>sig, M, type3, pT2(SS), ly1, v1, pN0, pPM(-), pDM(-), pStageIBだった.2008年10月の下部消化管内視鏡検査で,下行結腸に内視鏡通過不可能な狭窄を認めた.生検ではGroup1~3であったが, 下行結腸癌または胃癌の局所再発と考えて同年11月下行結腸部分切除+空腸楔状切除が施行された.術後病理組織学的診断は胃癌の転移であった.同年12月~2009年11月術後TS-1療法を行った.2012年9月に左下腹部痛が出現し,同年10月に下部消化管内視鏡検査を施行.下行結腸の吻合部の5cm肛側に2型腫瘍を認めた.生検にてGroup5. adenocarcinoma,胃癌転移性腫瘍の診断であった.同年11月下行結腸部分切除を施行した.術中S状結腸の漿膜面に認めた結節は,腫瘍の播種であった.H25年1月より術後化学療法としてTS-1療法を再開している.【考察】転移性大腸癌は大腸悪性腫瘍の中でも比較的稀な疾患であり,発生頻度は大腸癌全体の約0.1~1%とされている.胃癌治癒切除後に二度の転移性大腸癌の発生を認めた1例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する.
索引用語 転移性大腸癌, 胃癌