セッション情報 一般演題

タイトル

Cronkhite-Canada症候群の1例

演者 横山 文明(KKR)
共同演者 関 英幸(KKR), 平田 裕哉(KKR), 大原 克人(KKR), 菅井 望(KKR), 三浦 淳彦(KKR), 藤田 淳(KKR), 鈴木 潤一(KKR), 藤澤 孝志(KKR札幌医療センター 病理科), 岩崎 沙理(KKR札幌医療センター 病理科), 鈴木 昭(KKR札幌医療センター 病理科)
抄録 症例は76歳女性。2012年9月ごろより食欲低下を自覚し、12月より下痢、血便を認めるようになっていた。2013年3月に入り腹痛が出現する様になり、3月7日腹痛が改善しないため当院に救急搬送となった。入院時の身体所見では脱毛、皮膚色素沈着、爪の変形、下腿浮腫を認めた。上部消化管内視鏡検査では食道には異常を認めないものの、胃から十二指腸に浮腫状で発赤の強いポリープがびまん性に見られた。下部消化管内視鏡検査でも回腸末端から結腸・直腸粘膜に多発するポリープを認めた。以上からCronkhite-Canada症候群と診断しPSL30mgの内服を開始した。その後自覚症状は改善し、現在はPSL漸減しつつ外来経過観察中である。Cronkhite-Canada症候群は、下痢を主症状とし、脱毛、皮膚色素沈着、爪甲異常、味覚異常および消化管ポリポーシスをきたす非遺伝性疾患である。原因は不明であり、臨床経過も多様なため、確立された治療法が現在のところないが、副腎皮質ステロイドが有効であったという報告が散見される。今回我々はCronkhite-Canada症候群の1例を経験したので、若干の文献的考察を含め報告する。
索引用語 Cronkhite-Canada, ポリポーシス