セッション情報 | シンポジウム2 「肝胆膵疾患における画像診断の進歩」 |
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タイトル | EOB-MRIの肝細胞相で低信号を呈する乏血性病変の検討 |
演者 | 堀本 啓大(北海道大学病院 消化器科内科) |
共同演者 | 中馬 誠(北海道大学病院 消化器科内科), 横尾 英樹(消化器外科I), 神山 俊哉(消化器外科I), 宮本 憲幸(放射線科), 夏井坂 光輝(北海道大学病院 消化器科内科), 荘 拓也(北海道大学病院 消化器科内科), 中井 正人(北海道大学病院 消化器科内科), 佃 曜子(北海道大学病院 消化器科内科), 佐藤 史幸(北海道大学病院 消化器科内科), 常松 聖司(北海道大学病院 消化器科内科), 須田 剛生(北海道大学病院 消化器科内科), 中西 満(北海道大学病院 消化器科内科DELIMITER琴似ファミリークリニック), 柿坂 達彦(消化器外科I), 武冨 紹信(消化器外科I), 坂本 直哉(北海道大学病院 消化器科内科) |
抄録 | 【背景と目的】EOB-MRIにおいて微小病変の検出が可能となったが、EOB-MRI肝細胞相で低信号を呈する乏血性病変の定期的なfollow、治療時期については苦慮することが多い。今回、肝細胞癌(HCC) 根治後の乏血性病変の多血化、他部位での新規病変までの期間をretrospectiveに解析した。 【対象と方法】2008年9月より2012年3月までの当院におけるHCCで肝切除またはRFA施行された425例のうち、HCC根治後にEOB-MRIにて乏血性病変を認め、1年以上経過観察された44例、94結節について同部位の多血化までの期間、他部位での新規多血化病変出現までの期間の検討を行った。 【結果】1) 44例の患者背景は、平均年齢65.5歳、男性/女性;9/35、肝炎ウイルス(HBV/HCV/NBNC; 25/15/4例)、肝硬変/非肝硬変;18/26例 であり、乏血性病変の平均sizeは8.2mmであった。病変同部位の多血化までの期間は、7.2 % (1年)、17.2% (2年)であり、大きさ別では、12mm以上 vs 以下で 57.1 % vs11.8% (24ヶ月, P <0.05)であり、多変量解析で多血化に寄与する因子として腫瘍径(12mm以上)、腫瘍径増大が抽出された。また他部位多血化病変出現の頻度は、12.7%(1年)、30.8%(2年)であり、同部位の多血化までと比較してやや高い頻度であるが、統計学的有意差はなかった(P=0.28)。 【考案および結語】EOB-MRIの肝細胞相において低信号を呈する乏血性病変は、腫瘍径12mm以上、腫瘍径増大が多血化に関与する因子であり、また同部位の多血化のみならず、他部位の多血化新規病変の出現も念頭において定期followする事が望ましいと考えられた。 |
索引用語 | MRI, HCC |