セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 切除不能膵胆道癌における十二指腸狭窄へのSEMS留置術の検討 |
演者 | 羽廣 敦也(イムス札幌消化器中央総合病院 消化器病センター) |
共同演者 | 丹野 誠志(イムス札幌消化器中央総合病院 消化器病センター), 林 明宏(イムス札幌消化器中央総合病院 消化器病センター), 金野 陽高(イムス札幌消化器中央総合病院 消化器病センター), 上野 敦盛(イムス札幌消化器中央総合病院 消化器病センター), 本村 亘(イムス札幌消化器中央総合病院 消化器病センター), 野村 友祐(砂川市立病院 内科), 野村 昭嘉(砂川市立病院 内科), 吉田 美佳(砂川市立病院 内科), 吉田 行範(砂川市立病院 内科) |
抄録 | 【目的】切除不能膵胆道癌ではしばしばGOO(Gastric Outlet Obstruction)を併発する。本検討では、膵胆道癌に併発したGOOに対するSEMS(Self-Expandable Metallic Stent)留置術施行例について検討を行った。【対象と方法】2011年1月~2013年6月までに、膵胆道癌によるGOOと診断され、SEMSを留置した24件(22例、平均年齢74.5±11.8歳、男女比8:14)を対象とした。原疾患、狭窄部位、留置ステント種類、手技成功率、胆道ドレナージの有無、GOO Scoring System Score(0~3点)、生存期間、偶発症について検討した。【結果】原疾患の内訳は膵頭部癌16例(72.7%)、胆嚢癌2例(9.1%)、胆管癌2例(9.1%)、肝門部胆管癌術後再発1例(4.5%)、乳頭部癌1例(4.5%)であった。狭窄部位は十二指腸球部8例(36.3%)、下行脚9例(40.9%)、水平脚5例(22.7%)であった。留置ステントはWallFlexTM Duodenal Stentを23件、食道用Fully covered SEMSを1件で用いた。SEMSは24件全てで留置可能であったが、水平脚狭窄部にSEMS留置を行った1例で術後に消化管穿孔を認めた。22例中20例(90.9%)は悪性胆道狭窄を合併しており、胆道ドレナージを経乳頭15例(68.2%)、EUS-CDS 2例(9.1%)、経皮3例(13.6%)(2例は内瘻化)で施行した。SEMS留置後23件(95.8%)で症状改善が認められ、平均GOOSS scoreは留置前0.25→後2.5へと上昇した。平均生存期間は89.7日であった。肝門部胆管癌術後再発の1例では経過中、計3回のSEMS留置を必要としたが、術後いずれも経口摂取可能となった。【結論】切除不能膵胆道癌におけるGOOに対してSEMS留置は有用であり、大部分で悪性胆道狭窄への治療も必要とした。複数回のSEMS留置を要した長期生存例を経験し、QOLの向上にSEMS留置は有用であった。 |
索引用語 | 膵胆道癌, 十二指腸ステント |