セッション情報 | 一般演題(専修医(卒後3-5年)) |
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タイトル | 十二指腸乳頭部原発神経内分泌癌の1例 |
演者 | 松野 鉄平(製鉄記念室蘭病院 消化器内科・血液腫瘍内科) |
共同演者 | 藤井 重之(製鉄記念室蘭病院 消化器内科・血液腫瘍内科), 佐藤 昌則(製鉄記念室蘭病院 消化器内科・血液腫瘍内科), 山田 充子(製鉄記念室蘭病院 消化器内科・血液腫瘍内科), 安部 智之(製鉄記念室蘭病院 消化器内科・血液腫瘍内科), 櫻井 環(製鉄記念室蘭病院 消化器内科・血液腫瘍内科), 定免 渉(製鉄記念室蘭病院 消化器内科・血液腫瘍内科), 黒田 裕行(製鉄記念室蘭病院 消化器内科・血液腫瘍内科), 前田 征洋(製鉄記念室蘭病院 消化器内科・血液腫瘍内科DELIMITER製鉄記念室蘭病院 病理・臨床検査室), 藤田 美悧(製鉄記念室蘭病院 病理・臨床検査室), 仙丸 直人(製鉄記念室蘭病院 外科・呼吸器外科), 平子 匡(札幌医科大学医学部腫瘍・血液内科) |
抄録 | 神経内分泌腫瘍(neuroendocrine tumor : NET)は、神経内分泌細胞に由来する腫瘍であり、同細胞が全身に分布することから全身諸臓器に発生することが確認されている。最近は疾患概念の普及に伴いその報告は増えてきているが、Vater乳頭部原発のものは非常に稀である。今回、我々は、術前生検にて診断し、手術を施行した、Vater乳頭部原発神経内分泌癌の1例を経験したので報告する。症例は、62歳男性。平成25年1月、発熱を主訴に近医受診。肝機能障害、貧血を認め、精査目的に当院紹介受診された。各種画像検査にて総胆管~肝内胆管の拡張所見を認め、CTにて十二指腸乳頭部に一致してmassを認めたことから、同部位の腫瘍性変化が示唆された。ERCP施行時の内視鏡観察では、Vater乳頭部は腫瘤状に膨隆しており、生検では、低分化な上皮性腫瘍の増殖像を認め、一部に中分化腺癌や角化を伴う扁平上皮部分も混在していた。特染では、CGA(+-)、SPY(+-) to focally(+)、CD56(+) to focally(-)で、Ki-67染色では60%以上の陽性像を認めたことから、腺癌を合併し、一部に扁平上皮への分化を伴ったneuroendocrine carcinoma の診断となった。当院外科に依頼し、3月に膵頭十二指腸切除術を施行した。Vater乳頭部原発は非常に稀であり若干の文献的考察を加え報告する。 |
索引用語 | 十二指腸乳頭部, 神経内分泌癌 |