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早期大腸癌に対するESDの中長期予後

演者 浦出 伸治(手稲渓仁会病院 消化器病センター)
共同演者 三井 慎也(手稲渓仁会病院 消化器病センター), 田沼 徳真(手稲渓仁会病院 消化器病センター), 野村 昌史(手稲渓仁会病院 消化器病センター), 栗原 弘義(手稲渓仁会病院 消化器病センター), 田中 一成(手稲渓仁会病院 消化器病センター), 木村 有志(手稲渓仁会病院 消化器病センター), 真口 宏介(手稲渓仁会病院 消化器病センター)
抄録 【背景】早期大腸癌に対するESDは2012年4月に保険収載され、今後さらに普及していくことが予想されるが、その中長期成績に関しては未だ不明である。【目的】早期大腸癌に対するESDの予後について検討する。【対象と方法】2007年6月から2012年6月までに当センターでESDを施行した早期大腸癌患者94例を対象に、(1)ESDの治療成績、(2)再発例、(3)無再発生存率、(4)死亡例、(5)全生存率について後ろ向きに検討した。年齢中央値は70歳(39~88歳)、男女比は63:31、観察期間中央値は24か月(0~71か月)であった。【結果】(1) 一括切除率:86%(81/94)。一括完全切除率:77.7%(73/94)。治癒切除率:66.0%(62/94)。非治癒切除因子:分割切除のみ7例、水平断端陽性のみ1例(以上全例経過観察)、SM深部浸潤または脈管侵襲陽性または未分化型癌24例(追加治療18例、経過観察6例)。(2) 追加外科切除でリンパ節転移を認め術後補助化学療法中に再発したものが2例(1例は吻合部再発・腹膜播種、もう1例は傍大動脈リンパ節転移)、追加外科切除後に吻合部に再発したものが1例あった。(3) 無再発生存率(1年/ 3年/ 5年, %)は、全体で97.4 / 91.6 / 87.2、治癒切除群では100 / 96.6 / 89.2、非治癒切除群では92.8 / 83.4 / 83.4, p=0.15(対 治癒切除群)で、非治癒追加治療群では87.5 / 72.2 / 72.2, p=0.03, 非治癒経過観察群では100 / 100 / 100, p=0.48であった。(4) 非治癒切除群で原病死を1例(17か月)認めた。他病死は非治癒切除群で心疾患1例(11か月)、治癒切除群で膵癌 1例(25か月)、不明1例(43か月)であった。(5) 全生存率(1年/ 3年/ 5年, %)は、全体で98.6 / 94.9 / 90.4、治癒切除群では100 / 96.6 / 89.2、非治癒切除群では96.3 / 92.1 / 92.1で、非治癒追加治療群では93.8 / 87.5 / 87.5, 非治癒経過観察群では100 / 100 / 100であった。いずれも有意差はみられなかった。【まとめ】ESDを施行した早期大腸癌患者の予後は比較的良好であった。また、原病死は1例のみで、治癒切除群と非治癒切除群の間に生存率の差を認めなかった。
索引用語 大腸ESD, 予後