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タイトル

低分化型肝細胞癌と肝内胆管癌の画像所見からの鑑別

演者 荘 拓也(北海道大大学院医学研究科 消化器内科)
共同演者 中馬 誠(北海道大大学院医学研究科 消化器内科), 常松 聖司(北海道大大学院医学研究科 消化器内科), 佐藤 史幸(北海道大大学院医学研究科 消化器内科), 寺下 勝巳(北海道大大学院医学研究科 消化器内科), 佃 曜子(北海道大大学院医学研究科 消化器内科), 中井 正人(北海道大大学院医学研究科 消化器内科), 堀本 啓大(北海道大大学院医学研究科 消化器内科), 須田 剛生(北海道大大学院医学研究科 消化器内科), 夏井坂 光輝(北海道大大学院医学研究科 消化器内科), 横尾 英樹(北海道大大学院医学研究科 消化器外科I), 神山 俊哉(北海道大大学院医学研究科 消化器外科I), 武富 紹信(北海道大大学院医学研究科 消化器外科I), 坂本 直哉(北海道大大学院医学研究科 消化器内科)
抄録 【目的】肝細胞癌の典型的なCT画像所見として,動脈相での早期濃染像及び平衡相での洗い出しが認められる.低分化型肝細胞癌では典型的な画像所見を示さず,肝内胆管癌との鑑別が困難となる症例も多く認められる.今回,我々はこれらの画像上の鑑別点を明らかにするために肝内胆管癌及び低分化型肝細胞癌の画像所見を比較検討した.
【方法】2003年7月から2011年12月までの当院で経験された644例の原発性肝癌のうち,外科的切除により低分化型肝細胞癌と診断された23例(P-HCC群)と,肝内胆管癌と診断された19例(ICC群)について,造影CTでの以下の項目について比較検討を行った.1)造影効果A早期濃染像(均一濃染/内部の一部濃染/辺縁のみ/無し),B平衡相での洗い出し(有/無).2) 八頭様腫瘤像(有/無).3)腫瘍内の血管走行(貫通/内部走行も途絶/無)A動脈,B門脈.4)腫瘍末梢の胆管拡張(有/無).
【成績】両群(P-HCC群vs ICC群)の背景因子として,年齢及び男女比には有意差はなかった.腫瘍因子として,主病巣の大きさ(平均):53.7mmvs64.4mm)、個数(単発/2個/3個以上):16/2/5vs15/0/4は両群で同等であった.両群における画像所見として(P-HCC群vs ICC群),1)-A:4/10/4/5vs0/3/13/3,1)-B:15/8vs1/18,2) ,2):9/14vs14/5,3)-A:5/3/15vs11/4/4,3)-B:1/1/21vs2/5/12,4):4/19vs11/8については有意差を認めた(p<0.05).特に早期濃染像及び洗い出しを示す場合,腫瘍内部の動脈走行は,P-HCC群と ICC群間で強い有意差(p<0.01)を認め,鑑別に有用な所見と考えられた.これら42例について,早期濃染像及び洗い出しを示す場合は16例中15例が肝細胞癌であり,他の26例のうち腫瘍内部の動脈走行を認めるものは17例中15例が肝内胆管癌であった.
【結語】低分化型肝細胞癌と肝内胆管癌の鑑別は,早期濃染パターンに加え,腫瘍内部の血管走行の所見は両者の鑑別に有用と考えられた.
索引用語 肝内胆管癌, 画像診断