| セッション情報 | 一般演題 |
|---|---|
| タイトル | 当院における大腸ESDの現状について |
| 演者 | 安部 智之（製鉄記念室蘭病院 消化器・血液腫瘍内科） |
| 共同演者 | 藤井 重之（製鉄記念室蘭病院 消化器・血液腫瘍内科）, 山田 充子（製鉄記念室蘭病院 消化器・血液腫瘍内科）, 櫻井 環（製鉄記念室蘭病院 消化器・血液腫瘍内科）, 黒田 裕行（製鉄記念室蘭病院 消化器・血液腫瘍内科）, 前田 征洋（製鉄記念室蘭病院 消化器・血液腫瘍内科）, 松野 鉄平（札幌医科大学 腫瘍・血液内科）, 佐藤 昌則（札幌医科大学 腫瘍・血液内科）, 定免 渉（札幌医科大学 腫瘍・血液内科） |
| 抄録 | 【背景】大腸腫瘍に対する内視鏡的粘膜下層切開剥離術(ESD)の進歩は著しく、病変の局在、腫瘍径によらず高い一括切除率が得られ、詳細な病理学的検索が行える点で非常に有益な治療と思われる。2012年4月に保険収載され、標準化へ向け様々な取り組みが行われている。【目的】当院でも2008年から大腸ESDを導入してきたが、2013年3月に至るまでの大腸ESDについて比較検討した。【対象】2008年4月から2013年3月までに大腸ESDを行った44病変 (腺癌12病変、腺腫26病変、カルチノイド6病変)。2008年4月～2010年12月までを前期群とし、2011年1月～2013年3月までを後期群として治療成績をretrospectiveに検討した。【結果】前期群：19病変の19名、平均年齢67(40～86)歳、切除時間170（25～403）分、標本径34.6（11～70）mm、病変30.2（7～65）mm、病理組織 腺腫7例、M癌5例、SM浅層癌1例、SM深層癌4例、カルチノイド2例、病変部位 盲腸0例、上行結腸4例、横行結腸2例、下行結腸0例、S状結腸1例、直腸12例、一括切除率89.5％（17／19）、一括完全切除率84.2％（16／19）、治癒切除率78.9％（15／19）、偶発症 微小穿孔2例(10.5%) であった。後期群：25病変の23名、平均年齢68.9(44～81)歳、切除時間132（48～246）分、標本径37.3（14～90）mm、病変26.4（10～77）mm、病理組織 腺腫19例、M癌1例、SM浅層癌1例、SM深層癌0例、カルチノイド4例、病変部位 盲腸2例、上行結腸6例、横行結腸6例、下行結腸0例、S状結腸1例、直腸10例、一括切除率100％（25／25）、一括完全切除率100％（25／25）、治癒切除率96％（24／25）、偶発症 0例(0%) であった。【考察】大腸ESD導入初期である前期群と比較し、後期群においては深部大腸病変に対しても積極的に治療を試みることができ、一括切除率も向上させることができた。また、偶発症の発症も低下させることができ、より安全に治療を遂行することができた。 |
| 索引用語 | 大腸ESD, 治療成績 |