セッション情報 一般演題(専修医(卒後3-5年))

タイトル

局所過進展及び#16リンパ節転移を伴うStage4b膵体尾部癌に対する放射線化学療法後に根治切除が可能であった1例

演者 石井 雅之(札幌医科大学消化器・総合、乳腺・内分泌外科)
共同演者 木村 康利(札幌医科大学消化器・総合、乳腺・内分泌外科), 信岡 隆幸(札幌医科大学消化器・総合、乳腺・内分泌外科), 目黒 誠(札幌医科大学消化器・総合、乳腺・内分泌外科), 西舘 敏彦(札幌医科大学消化器・総合、乳腺・内分泌外科), 伊東 達哉(札幌医科大学消化器・総合、乳腺・内分泌外科), 水口 徹(札幌医科大学消化器・総合、乳腺・内分泌外科), 古畑 智久(札幌医科大学消化器・総合、乳腺・内分泌外科), 荻野 次郎(札幌医科大学消化器・総合、乳腺・内分泌外科), 長谷川 匡(札幌医科大学消化器・総合、乳腺・内分泌外科), 平田 公一(札幌医科大学消化器・総合、乳腺・内分泌外科)
抄録 【はじめに】今回我々は、Stage4b膵体尾部癌に対し放射線化学療法を施行しdown stageが得られ根治切除が可能となった1例を経験したので報告する。【症例】65歳男性。健診で異常を指摘され精査施行した。膵体部に4cm大の腫瘍を認め、FNAでadenocarcimaと診断された。画像上、上腸間膜動脈・腹腔動脈周囲神経叢浸潤及び#16リンパ節転移を疑いStage4b膵癌と診断された。当初は根治切除不能と診断し、S-1併用放射線化学療法(50.4Gy/28Fr)を施行した。放射線化学療法後の評価では局所過進展の所見は残存していたため、その後にGEM+S-1を施行した。治療開始から15ヶ月で腫瘍マーカーは陰性化し、画像上、神経叢浸潤及びリンパ節転移が退縮したと考えられ手術を施行した。胃合併症対策として残胃の血流温存を念頭におき、左胃動脈を温存する方針として、術前のコイリングは総肝動脈のみに行った。【手術】#16リンパ節をサンプリングし転移陰性を確認した。治療前に神経叢浸潤が疑われた箇所では癌の退縮を示唆する瘢痕を認めた。SMA周囲神経叢切離面、腹腔動脈周囲神経組織を術中迅速診断でnavigateした。膵切離前に術中USでASPDAの走行を確認し、腫瘍から18mmのマージンを確保して、アーケードからの血流が温存されることを確認した。手術は左胃動脈温存の腹腔動脈合併切除兼膵体尾部切除、門脈合併切除を施行した。手術時間474分、出血275ml。【病理】SMA周囲神経叢切離面、腹腔動脈周囲並びに、脾動静脈周囲の神経組織では癌細胞が消失していた。病理所見は、ypT1N0M0、Stage1、R0、治療効果判定はEvans grade 3であった。【まとめ】局所過進展及び#16リンパ節転移を伴うStage4b膵体尾部癌に対し、放射線化学療法を施行し根治切除が可能となった1例を経験したので文献的考察を加えて報告する。
索引用語 膵癌, 放射線化学療法