セッション情報 一般演題(専修医(卒後3-5年))

タイトル

ダブルバルーン内視鏡にて診断し得た二次性回腸形質細胞腫の一例

演者 重沢 拓(市立札幌病院 消化器内科)
共同演者 工藤 俊彦(市立札幌病院 消化器内科), 小池 祐太(市立札幌病院 消化器内科), 藤田 與茂(市立札幌病院 消化器内科), 遠藤 文菜(市立札幌病院 消化器内科), 小野 雄司(市立札幌病院 消化器内科), 中村 路夫(市立札幌病院 消化器内科), 永坂 敦(市立札幌病院 消化器内科), 西川 秀司(市立札幌病院 消化器内科)
抄録 【症例】82歳男性【主訴】血便【現病歴】2011年3月、腰痛と下肢のしびれを主訴に当院整形外科を受診。MRIで腰椎L5に腫瘍性病変が疑われたため、椎体生検と骨髄生検を試行され、多発性骨髄腫(IgG-κ型、国際病期分類基準 stageI)と診断された。放射線治療(部位 L4-S1、40.0Gy/16回)を施行された後、外来で経過観察されていた。2012年11月、血便が出現し、下部消化管内視鏡検査を施行したところ回盲弁上に腫瘤性病変を認めた。生検の結果、髄外性形質細胞腫と診断され、VMP療法を開始した。経過は良好で、治療終了後に施行した下部消化管内視鏡検査では回盲部の病変は消失していた。以降2013年4月までにVMP療法を3コース施行され経過観察されていた。同年5月に再度血便を認めたため、精査目的に当科入院となった。腹部造影CTにて、回腸に造影効果を有する腫瘍性病変を認めた。ダブルバルーン小腸内視鏡検査を試行したところ、回腸から口側約50cmに、表面は比較的平滑で一部に白苔を伴う発赤調の隆起性病変を認めた。病変により管腔は狭窄しており、内視鏡は通過できなかった。病理診断の結果、形質細胞腫の再発病変であったため、救援化学療法としてVAD療法を開始し、現在治療継続中である。【考察】形質細胞腫は多発性骨髄腫、形質細胞性白血病、孤立性形質細胞腫、髄外性形質細胞腫の4種類に分類されている。形質細胞腫の小腸病変に関する報告は非常に少なく、我々が調べたところによると、海外も含めてこれまでに61例のみの報告である。小腸病変の内訳は、十二指腸33%、空腸39%、回腸28%であった。また、その多くは原発性腫瘍であり、多発性骨髄腫による二次性回腸形質細胞腫は本症例が本邦初である。ダブルバルーン小腸内視鏡を用いて診断に至った貴重な一例と考えられたため報告する。
索引用語 回腸形質細胞腫, バルーン内視鏡