セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 術後吻合部難治性狭窄に対してRIC(Radial Incision and Cutting)を施行した1例 |
演者 | 栗原 弘義(手稲渓仁会病院 消化器病センター) |
共同演者 | 三井 慎也(手稲渓仁会病院 消化器病センター), 田沼 徳真(手稲渓仁会病院 消化器病センター), 浦出 伸治(手稲渓仁会病院 消化器病センター), 田中 一成(手稲渓仁会病院 消化器病センター), 野村 昌史(手稲渓仁会病院 消化器病センター), 真口 宏介(手稲渓仁会病院 消化器病センター) |
抄録 | 症例は60歳台男性。平成24年12月20日、胃体上部を主座とする4型胃癌に対して前医で胃全摘術(R-Y再建)が施行された。病理結果はpT4a(SE)N0M0 stageIIBであり、治癒切除と判定された。平成25年1月につかえ感が出現。1月28日に上部消化管内視鏡検査(EGD)が施行され、食道空腸吻合部狭窄を指摘された。1月から2月にかけて計4回の内視鏡的バルーン拡張術が行われ、4回目の拡張時にpin hole状のmicro perforationを認めた。保存的に加療可能であったが、その後も狭窄症状の訴えが強く、手術を念頭においた精査加療目的に当院紹介となった。4月9日に当院初回のEGDを施行した際には、細径スコープ(7.9mm)でも狭窄部を通過できなかった。ステロイド局注併用内視鏡的バルーン拡張術を2回施行したところ細径スコープは通過可能となったが、狭窄症状が遺残したため4月30日にRIC(Radial Incision and Cutting)を施行した。RIC施行後は狭窄症状の改善を認め、最終的に手術を回避することができた。RICとはITナイフを用いて狭窄部を放射状に切開した後に瘢痕部をそぎ落とす手技であるが、吻合部難治性狭窄に対する治療法として近年注目を集めており、本症例でも症状改善効果と手術を回避するメリットが得られた。若干の文献的考察を加えて報告する。 |
索引用語 | 術後狭窄, RIC |