セッション情報 一般演題

タイトル

膵の形態変化を観察しえた早期膵癌の1例

演者 岡村 圭也(札幌厚生病院 第二消化器科)
共同演者 宮川 宏之(札幌厚生病院 第二消化器科), 長川 達哉(札幌厚生病院 第二消化器科), 平山 敦(札幌厚生病院 第二消化器科), 奥 大樹(札幌厚生病院 第二消化器科), 北川 翔(札幌厚生病院 第二消化器科), 松薗 絵美(札幌厚生病院 第二消化器科)
抄録 症例は70歳、女性。C型肝硬変、肝細胞癌で当院に通院中であった。経過観察中に施行した腹部CTにて膵体部の限局性の萎縮、同部の造影低下を認め、精査目的に当科入院となった。MRIでは膵体部で一部主膵管が不描出となり、尾側主膵管の拡張を認めた。狭窄部の膵実質は委縮し、T1強調画像でlow intensity、動脈相での造影低下を認めた。EUSでは膵体部に14.5×8.6mmの境界不明瞭な低エコー領域を認めた。ERPでは膵体部で主膵管の狭窄と同部での分枝拡張を認め、狭窄部よりブラッシング細胞診を施行したがClass IIIの診断であった。画像所見上膵癌を疑い、膵体尾部切除+脾臓摘出術を施行した。病理診断はPb、TS3、unclassifiable type、T1、pCH(-)、pDU(-)、pS(-)、pRP(-)、pPV(-)、pA(-)、pPL(-)、pOO(-)、pPCM(+)、pBCM(-)、pDPM(-)、pN0、pM0、Stage I、Invasive ductal carcinoma、Tubular adenocarcinoma well differentiated type、intermediate type、INFβ、ly0、v0、ne0、mpd(+)であった。腹部CTにて観察しえた膵の形態変化および若干の文献的考察を加え報告する。
索引用語 早期膵癌, 限局的膵管狭窄