セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 051:当科における頭頸部癌患者の食道癌重複例の臨床的検討 |
演者 | 岡川 泰(札幌医科大学 腫瘍・血液内科) |
共同演者 | 佐藤 康史(札幌医科大学 腫瘍・血液内科), 石川 和真(札幌医科大学 腫瘍・血液内科), 橋本 亜香利(札幌医科大学 腫瘍・血液内科), 大須賀 崇裕(札幌医科大学 腫瘍・血液内科), 平川 昌宏(札幌医科大学 腫瘍・血液内科), 大沼 啓之(札幌医科大学 腫瘍・血液内科), 林 毅(札幌医科大学 腫瘍・血液内科), 佐藤 勉(札幌医科大学 腫瘍・血液内科), 宮西 浩嗣(札幌医科大学 腫瘍・血液内科), 瀧本 理修(札幌医科大学 腫瘍・血液内科), 小船 雅義(札幌医科大学 腫瘍・血液内科), 加藤 淳二(札幌医科大学 腫瘍・血液内科) |
抄録 | [背景・目的] 食道癌、頭頸部癌が、共通の癌誘発因子の長期的な暴露によって同時性、異時性に多発重複することはfield cancerizationという概念として知られている。近年、頭頸部癌での重複癌スクリーング検査が浸透し、NBIや拡大内視鏡の導入によりその検出率が増加しつつある。そこで、今回、当科で経験した頭頸部癌患者における食道癌合併例を後方視的に解析し、その頻度や臨床的特徴を明らかにすることを目的とした。[方法] 当科では基本的に食道癌の高リスク症例に対しての内視鏡観察は、通常光に加えて、NBI、ヨード染色法を併用し施行している。対象は2010年1月から2013年10月までに当院耳鼻咽喉科からスクリーニング目的で当科に紹介となった頭頸部癌患者140例とし、食道癌合併群、非合併群に分け解析した。[結果] 頭頸部癌の部位としては喉頭癌39例、上咽頭癌3例、中咽頭癌35例、下咽頭癌40例 口腔癌15例、その他8例であった。食道癌を合併したものは140例中21例(15%)であり、発症時期は同時性19例、異時性2例であった。性別は合併群で男性17例、女性4例、非合併群で101例、18例と男性が多かった。平均年齢は合併群65歳、非合併群66.5歳であった。食道癌合併群の頭頸部癌原発部位は、下咽頭癌、中咽頭癌、口腔癌の順であり、それぞれ15例(71.4%)、4例(19.4%)、2例(9.6%)であった。食道癌合併群および非合併群でのBrinkman指数は772:668 (p=0.50)、Sake indexは82.3:65.8 (p=0.51)であった。また多発ヨード不染帯(まだら食道)は合併群47.4%、非合併群28.2%(p=0.17)に認めた。頭頸部癌の部位別にみると、下咽頭癌の37.5%に食道癌が合併しており、その他部位に比較し、有意に食道癌合併の頻度が多かった。食道癌のStageはI期11例、II期4例、III期3例、IV期3例と比較的早期のものが多く、うち7例は内視鏡的根治が得られた。[結語] 頭頸部癌患者では、15%に食道癌を合併しており、早期癌例も多かった。特に下咽頭癌の症例については食道癌合併の頻度が高く、より詳細な観察が必要と考えられた。 |
索引用語 | 食道癌, 重複癌 |