セッション情報 一般演題

タイトル 014:

EUS ガイド下順行性胆管空腸吻合部狭窄拡張術により治療し得た術後再建腸管に合併した胆管結石の1 例

演者 阿部 容子(北海道大学病院 消化器内科)
共同演者 河上 洋(北海道大学病院 消化器内科), 桑谷 将城(北海道大学病院 消化器内科), 川久保 和道(北海道大学病院 消化器内科), 工藤 大樹(北海道大学病院 消化器内科), 久保 公利(北海道大学病院 消化器内科), 久保田 良政(北海道大学病院 消化器内科), 坂本 直哉(北海道大学病院 消化器内科)
抄録 【症例】50歳代,男性【現病歴】2012 年 7 月,膵頭部癌に対して亜全胃温存膵頭十二指腸切除術を施行し,術後補助化学療法を施行中であった.2013 年 8 月下旬より発熱がみられ,2013 年 9 月 10 日,胆管炎の診断で当科入院とした.【入院後経過】腹部超音波・造影CT検査で胆管空腸吻合部に胆管結石を疑う所見と肝内胆管拡張が認められた.十分なインフォームドコンセントの上,EUSガイド下順行性胆管アプローチによる結石除去を行うこととした.コンベックス型EUSを残胃内に挿入し,肝左葉の肝内胆管を確認した.拡張に乏しかったため22G穿刺針による穿刺を行った後,造影により胆管像を確認後,0.018 inch guidewire (GW) を慎重に胆管内に進めたが,GWの胆管空腸吻合部の突破が困難であり,穿刺針を細径カテーテルに交換し,0.025 inch GW が胆管空腸吻合部を突破し得た.引き続いて,6Fr通電ダイレーターにより狭窄部を通電拡張し,8 mmバルーンにより吻合部拡張を行った.バルーンカテーテルによる採石術が困難であったため,6Fr ENBDチューブを吻合部から空腸内に留置して手技を終了した.検査後は一過性発熱がみられるのみであり,食事を開始したところ,術後8日目に発熱が認められ,チューブの自然脱落を確認した.EUS下で作成した瘻孔が使用不可能となったため,術後20日目にダブルバルーン小腸内視鏡による逆行性胆管造影検査を施行したところ,胆管空腸吻合部の拡張と共に結石像の消失を確認した.術後約 1カ月後現在,明らかな再発は認められていない.【考察】術後再建腸管を有する症例に対する胆管への新たなアプローチ方法としてEUSガイド下アプローチの報告が増えつつある.今回われわれは,術後再建腸管例に対して,EUSガイド下順行性胆管空腸吻合部拡張術により治療し得た1例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する.
索引用語 胆管結石, 内視鏡治療