セッション情報 一般演題

タイトル 161:

進行胃癌の二次化学療法におけるRoyal Marsden Hospital prognostic indexの有用性の検討

演者 原田 一顕(北海道大学 大学院 医学研究科 内科学講座 消化器内科学分野)
共同演者 小林 良充(北海道大学 大学院 医学研究科 内科学講座 消化器内科学分野), 佐々木 尚英(北海道大学 大学院 医学研究科 内科学講座 消化器内科学分野), 福島 拓(北海道大学病院 腫瘍センター), 結城 敏志(北海道大学 大学院 医学研究科 内科学講座 消化器内科学分野), 小松 嘉人(北海道大学病院 腫瘍センター), 坂本 直哉(北海道大学 大学院 医学研究科 内科学講座 消化器内科学分野)
抄録 【背景】進行胃癌の一次化学療法例の予後予測因子としてperformance status、ALP、肝転移および腹膜播種の有無からなるRoyal Marsden Hospital prognostic index(RMH-I)の有用性が報告されている。一方、二次化学療法導入に際しては、その有用性は明らかとなっていない。
【目的】進行胃癌の二次化学療法導入時におけるRMH-Iの有用性を検討する。
【方法】2001年7月から2013年5月までに当科で二次化学療法を導入された進行・再発胃癌患者のうち、フッ化ピリミジン+プラチナ系抗癌剤による前治療歴を有する77例を対象とし、レトロスペクティブに検討を行った。RMH-I、Hb、CRP、CEA、Alb、一次化学療法施行時のTime to Progression、原発巣切除、骨転移の有無の8因子についてlog rank検定を用いた単変量解析、およびCoxの比例ハザードモデルを用いた多変量解析を行いP<0.05を示したものを独立した予後因子と判定した。
【結果】患者背景は、男性52例/女性25例、年齢中央値60歳(範囲:31-80歳)、切除不能進行胃癌70例/再発7例であった。RMH-Iによるリスク分類では、低/中/高リスク群がそれぞれ8/57/12例であった。全症例の生存期間中央値は7.1カ月であり、低/中/高リスク群でそれぞれ8.2/8.0/4.4カ月と高リスク群で予後不良な傾向がみられたが、多変量解析ではRMH-Iは有意な予後因子とならなかった(HR:1.12、95%CI:0.61-2.07、P=0.72)。
【結語】本検討ではRMH-Iは胃癌二次化学療法導入時の独立した予後因子とならなかった。
索引用語 胃癌, 予後因子