セッション情報 一般演題

タイトル 115:

IPMN切除後残膵再発例の臨床病理学的検討

演者 松森 友昭(手稲渓仁会病院 消化器病センター)
共同演者 真口 宏介(手稲渓仁会病院 消化器病センター), 高橋 邦幸(手稲渓仁会病院 消化器病センター), 潟沼 朗生(手稲渓仁会病院 消化器病センター), 小山内 学(手稲渓仁会病院 消化器病センター), 矢根 圭(手稲渓仁会病院 消化器病センター), 金 俊文(手稲渓仁会病院 消化器病センター), 高木 亮(手稲渓仁会病院 消化器病センター), 松本 和幸(手稲渓仁会病院 消化器病センター), 権 勉成(手稲渓仁会病院 消化器病センター), 友成 暁子(手稲渓仁会病院 消化器病センター)
抄録 【目的】IPMN切除後の残膵再発例の臨床病理学的特徴を検討する。【対象と方法】対象は2013年9月までに診療したIPMN 829例(切除134、経過観察695)中、IPMNの切除術を行った107例のうち残膵に異時性にIPMN再発あるいは併存膵癌を認めた7例(6.5%、全例分枝型、男女比 2:5、年齢中央値65歳)を対象とした。検討項目は1)残膵再発例の背景、2)治療法、3)予後とした。【結果】1)残膵再発7例は全例IPMNの異時性再発であり、1例は膵癌が併存していた。初回IPMN病変はPbt 7で全例DPを施行し、病理所見はlow~intermediate grade dysplasia(LD) 2、high grade(HD) 4、minimally invasive carcinoma(MC) 1であった。切除再発の7例中2例が分枝内、5例は主膵管から分枝内に広範囲に病変が認められ、再発までの期間の中央値は32.4ヵ月(12.5-125.5)であった。2)残膵切除 5(病理所見はLD 1、HD 1、MC 3)でMCの1例では離れた部位に通常型膵癌の併存を認めた。残りの2例では化学療法 1、経過観察継続1とした。3)全例生存中(術後観察期間中央値32.2ヵ月)。【結語】IPMN切除後6.5%にIPMNの異時性再発を認め、全例DP後で再発までの期間は32ヵ月であった。残膵の併存膵癌は1例のみであった。IPMNでは切除後残膵のIPMN異時性再発を念頭においた定期的なfollow upが必要である。
索引用語 IPMN, 残膵再発